劇団ショウダウン「UNDER WORLD」虚構がいつかリンクする

劇団ショウダウン「UNDER WORLD」虚構がいつかリンクする

写真(公演チラシ)

「とにかくお芝居が観たい!!」の熱が冷めないまま、色々とTwitterをぼぉーっと見ていたら、こちらのお芝居が目に入ってきました。
出演者のプロフィールを見に行くと、偶然、その出演者・竹内敦子さんの誕生日。プロフィール画面に風船が飛んでいるのを見て、こういうのが縁と思い、チケットを購入することにしました。

……あとから考えたら、ちょっとストーカーっぽい……大丈夫か、本当に。

2つの世界が交わりその後に見えるもの

我はアルファなり、
我はオメガなり

謎の部屋に集められた4人の男女。
記憶も名前も奪われた彼らの前には扉。
そしてその先には地下世界へと続く階段。
疑心暗鬼に包まれる4人、
やがて、部屋の中にアナウンスが流れ、
4人は地下を目指すよう指示される。
一体誰が、何の目的でこんな状況を作り出したのか?
時間制限、トラップから逃れるようにいくつもの階層を下り続ける4人はやがてそれが何なのか気づく。
「アンダーワールド」
誰もクリアーしたことのない伝説のゲーム、
今の状況はそれに酷似しているということに。
自分たちは一体何なのか、
この先に何があるのか、
手探りで探索する四人、
そして一人、ゲームに熱中する女の世界が少しづつリンクしはじめた時、
四人の旅は終わりを迎え、
そして一つの世界の崩壊が始まる…

記憶を失い、閉鎖された部屋で目を覚ました4人の男女。

部屋に籠もってゲームに興じるノリコ(白石瑠璃さん)。

4人の男女は「敵」に襲われながら、かつて自身がプレイしたゲームの世界の中に紛れたことを疑いながら、下へと進んでいく階段を進んでいく。

ノリコはいつまでもゲームに熱中し、母(林遊民さん)の呼びかけにも応じない。
その目に映る世界は4人の男女……

2つの世界の境界線がゆるやかに滲んでいく。

新人公演として2008年に上演された公演の再演。
ゲーム世界に入り込んでしまうという設定は昔も今も決して珍しいものではありませんが、ホラーテイストのゲーム世界とかなりコミカルなノリコと母の現実世界との対比がなかなか楽しい作品です。

閉じ込められた4人のプロフィールは劇中で語られることなく、また、ノリコと母の関係性も物語が進むにつれてコミカルなものから変わってくるで、観劇後は色々と考えさせられます。

そのごちゃごちゃとした、混沌とした、結論が出ているようで出ていないようなラストも含めて、とても若々しく荒い作品でした。

少し、全体的に分かりづらいかな。初期の作品ということで、色々なアイデアを詰め込んで観客の想像に任せすぎている気がします。でも、好き。

竹内敦子さん、可愛かった。
終演後にタイミングが悪く声をかけられませんでしたが、またどこかで違うお芝居も観てみたいです。素敵。

全ての人に観劇を楽しんでもらいたい

今回、3年ぶりに劇団ショウダウンのお芝居に注目するきっかけになったのが、彼らが今挑戦中のクラウドファンディング

耳の不自由な方にも観劇を楽しんでもらえるように、次回公演を字幕上演するための資金を集めています。

お芝居は、映画やNetflixなどの映像作品と比べて、「観に行こう」と思うには敷居が高く、でも、もっと多くの人に観劇を楽しんで欲しいと思っているので、私は少しだけ応援します。

公演名 UNDER WORLD
公演期間 2019.6.15(土)・16(日)
公演場所 難波サザンシアター
サイト 公式サイト(公演情報) / 公式Twitter

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があ

大阪生まれ・育ち・勤めの雑食系公務員。 福祉職だと勘違いしている人が大多数ですが下っ端事務職。濃い顔付きから沖縄人やらトルコ人やら間違える人大多数。違う、違うんだよ~

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