LIFE LINE 2

体感型脱出アトラクション「LIFE LINE Ⅱ」防災には体験が必要だ

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(株)フラップゼロが日本各地で実施している体験型防災アトラクション「LIFE LINE Ⅱ」に参加してきました。

一昨年の大阪北部地震、台風21号、そして昨年の台風19号と大きな災害が関西でも続いており、防災への関心は高まっています。しかし、地域の訓練などに参加する人は決まった人ばかり。

防災担当としては、災害への備えをどんな人にも意識してもらえればいいなと思っているので、この「LIFE LINE Ⅱ」がある自治体で300人以上の参加者を集めたということを知ってとても興味を持っていました。

脱出ゲーム×防災

「LIFE LINE Ⅱ」は、いわゆる謎解きの「脱出ゲーム」を防災講座に組み合わせた体感型イベント

大地震が発生し、閉じ込められた空間の中から、与えられた謎を解き「安全確保」をめざします。

その場で決められた即席のグループで協力し、ヒントから災害への対応方法を導き出すのですがが、即席チームであるがうえの指示・行動の不統一や、閉鎖空間の中での情報伝達の難しさなど単純でありながら、よく考えられています。

写真(ミッションシート)

謎解きは子どもでもとっつきやすく、導き出す答えはテーマとなっている災害(LIFE LINE Ⅱは大地震)に関係するものになっており、脱出成功、失敗にかかわらず自然と学びがあるものになっています。

難易度はSCRAPのリアル脱出ゲームと比較すれば、かなり易しいかと思います。私の参加した回は全ての参加者が無事脱出できていました。主催者によるとその前の回は半分程度とのことだったので、7~8割程度の脱出成功を見込んでいるんじゃないでしょうか?

写真(振り返り)

むしろ大切なのは脱出ゲームのあとの「振り返り」の時間。

謎の答え合わせにあわせて、大地震への対応だったり事前の備えについて軽妙な口調で参加者に語りかけます。

参加者の3割くらいは小学生以下の児童だったんですが、脱出ゲームを体験したあとということもあって、この振り返りのじかんの食いつきも非常にいい感じ。

私も、今後の防災講座で啓発の仕方についてたくさん学ばせていただきました。

……しかし、「自助・共助」という言葉を知っている人が1割くらいってことにびっくりしました。防災担当としてかなり頻繁に言っているので、伝わっている気になっていました。反省せねば。

写真(当日のポスター)

もったいないなぁと思ったのは、当日「防災ハイキング」というイベントを、服部緑地内でやっていたのですが、あまり連動している様子がなかったこと。

「LIFE LINE Ⅱ」をやっている会場で、それこそ豊中市消防団の活動やら、豊中市の防災担当が啓発をしていたら効果抜群でしたのに。

災害は直接体験することができません(というか体験したくない)ので、こういうゲームで食いついてもらうというのは本当に良い試みだと思います。良い勉強になったので、今後の仕事に活かしたいと思います。