元公務員で、現在はPRDESIGN JAPAN株式会社の代表として日々全国を飛び回っている(最近はどうしてもオンラインが多いのですが)佐久間智之さんが新しい本を出されました。
日本一の自治体広報職員として埼玉県三芳町で活躍されていた頃に佐久間さんを知り、シンプルかつしっかりとした方向へ導く広報手法や考え方に心酔しています。
これまでの著書はどちらかというと広報紙やちらし、行政文書といったものが中心だったので、「動画」をメインに扱ったものは初めて。
ものすごく期待して、購入しましたところ、やっぱり、今の自治体職員のスキルレベルに寄り添った良書だったので、ご紹介します。
公務員が動画を配信しなきゃいけない時代になってきた
この書籍の最大の売りはやはりタイトルにも書いてある「PowerPointから」というところでしょう。
昨年来、新型コロナの蔓延で、出前講座など市民啓発の機会が少なくなってきた結果、私も仕事で動画を作るようになりました。
他課の職員にも「動画を作った方が良い」と事あるごとに伝えているのですが、広報担当でも、なかなか手を出しません。
そんな人たちに「パワポでも動画作成できるねんで」と言えたとしたらどうでしょう? ちょっとやってみようという職員が一人でもでてくるんじゃないでしょうか?
特に、この本で良いなと思うのは次の3点
- ICTに疎い公務員でもやれる
とにかく、ICTに疎いというか、新しいものに対して覚えよう、勉強しようっていう意欲のある人が少ないように感じる職場の職員にも「パワポでも、スマホでも」「こんなに簡単に」と言える作りになっていて素敵 - 事例が公務員向け
自治体職員が関わる「動画」の範囲と難易度も含めて、「これはこうやれる」「これは外注すべき」といったきちんと作業効率や効果も含めて、受け取る市民目線で説明しているのが素敵。 - テクニックたっぷりで簡単
撮影、編集テクニック、配信した動画の分析など簡単でかつ効果的なテクニックがたっぷり。下手な動画セミナーよりもよっぽど効果的で素敵
一つの項目は2ページ見開きでシンプルに作られており、とっつきやすい間口の広い公務員動画の入門書です。
と言っても、ある程度動画作成などをやっている……あ、私も、DavinciResolveというアプリを使って防災動画を作っているんですが、冒頭の写真のとおりぺったぺた付せん貼りまくり、感心しまくりの良書でした。
また、佐久間さんは書籍で紹介しているテクニックの一部をYouTubeでも公開しており、それを見ると、さらに理解が深められるはずです。
本書の「はじめに」で書かれているように、「動画編集は広報担当の仕事」から「どの部署でも動画を作り、配信する時代が来た」と私もそう思います。
そんなこれからの公務員、自治体職員にぜひ読んで欲しい1冊です。
PowerPointからPR動画まで! 公務員の動画作成術 [ 佐久間 智之 ]
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