- 2014年10月25日
Dステ15th「駆けぬける風のように」食わず嫌いはいけません
週末、金曜日の夜に観劇のために梅田芸術劇場シアター・ドラマシティへ。 ワタナベエンターテイメント(ナベプロ)所属の……
\無事に終演しました/
演劇×体験型ミステリーONLINE
『ある女が駆け抜けた一瞬の人生について』ご参加いただきまして、誠にありがとうございました🙇♂️
また皆様とお会いできますことを心より楽しみにしております❗️
アーカイブでご覧になられる皆様、もう少々お待ちください💁🏻♂️#ある駆け pic.twitter.com/TCWBgbhElc
— すゞひ企画@演劇×体験型ミステリー (@taiken_mystery) April 15, 2021
解決編のアーカイヴ配信を見ながら、この文章を書き始めました。
新型コロナウイルスの蔓延で、舞台作品が公演延期や中止が相次ぎました。そして1年が経ち、今でも舞台公演では座席や公演日程を絞っており苦しい対応を迫られています。
そんな中で、演劇+ミステリ+体験型(謎解き)という形で、すゞひ企画の新作に参加しました。オンラインミステリとしてある意味、完成形の一つじゃないかと思っているこの作品、たっぷりとご紹……
この公演はネタバレ厳禁公演です
はい。そうなんです。何しろ「ミステリ」作品なので、事件の核心に触れるのはもちろんのこと、配役すらもネタバレ禁止になっています。
まぁ、推理小説好きからしたら「ミステリ」のネタばらしは、新たな事件を生むきっかけになりかねないのは分かるんですが、配役すらも公開禁止で感想を書くのは難しすぎる。
……いや、その制限で書く。
すゞひ企画の作品はミステリです。それも「殺人事件」が発生する本格ミステリ。
公式ページで公開されている情報は、物語のきっかけになる出来事のみです。
事件編の公演時間は2時間。
あなたは、刑事に頼まれてzoomに参加しました。どうやら先日亡くなったとある女性についての話を聞きたいようです。登場人物の一人として、しっかりと事情聴取に臨みましょう!
参加者はなくなった女性と縁のあった「登場人物」として、刑事からの任意の事情徴収に参加します。その中で、登場人物の関係性や事件の概要が語られます。
事情聴取の途中、ある大事件が発生します。あなたは突如事件の捜査をすることになります!
発生した事件に対して、参加者は安楽椅子探偵よろしく、刑事に依頼して捜査を開始します。登場人物への質問(尋問)も可能。
現場捜査も登場人物への質問も基本的には制限がありません。極端なことを言えば、事件に関係のない質問をしたとしても、登場人物はその人として答えてくれます。
事件編が終了すると、参加者は事件の謎を解き「捜査報告書」を提出し、解決編90分の配信を待つのですが……何より大切なのは、事件編の配信終了後、捜査報告書の提出締切までの48時間。
48時間の時間を使って、参加者は事件をあらゆる方向から「捜査」します。捜査編とも言ってよいこの48時間の没入感は秀逸で、与えられた捜査資料を読み込んで、様々なツールを使い捜査資料にまだ現れていない謎も含めて徹底的に捜査できます。
ミステリマニアにとって、この48時間、仕事をしていても「あのトリック、どうやったら解けるんだ?」と思うくらい、捜査を楽しむことができます。
……って、この48時間も公演時間やん。
そうなんです。事件編2時間→捜査編48時間→解決編1.5時間の豪華な公演なんです。
解決編では、捜査時間で参加者が見つけられた情報、見つけられなかった情報も含めて犯人を追及していき、無事事件解決します。この辺りはミステリ小説を読み終えた時の爽快感を抱くことができます。
参加型のミステリとしては、関西でも劇団P・T企画が有栖川有栖さんの作品の舞台化やオリジナル作品をやっていますが、オンライン版での「捜査している」感は圧倒的にこちらが上。
何しろ、「リアル脱出ゲーム」のSCRAPの公演としてもすゞひ企画がやっていたりするので、「謎解き」の作り込みがとんでもなく巧いです。
登場人物を演じるのは、舞台俳優や声優といった「演じる」ことを仕事にしている方々で、「謎解き」が好きな人にも刺さるコンテンツです。
リアルな劇場での公演の場合、その会場に行けないと参加できませんし、何より捜査時間を48時間も取ることができません。
容疑者(登場人物)の演技を超至近距離で観られる楽しみもありますが、オンライン版とは「別コンテンツ」として楽しむのが良さそうです。
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コロナ禍で様々な舞台公演がオンライン配信を行うようになりました。
大阪に住む私としては、主に東京でしか観ることのできない公演を観ることができるのは嬉しい限りなんですが、1年間以上、こういう状態が続くと「単に映像を流しているだけ」の公演は、そろそろ食傷気味になりつつあります。
ぜいたくな悩みだとは思うのですが、やはり劇場で生のお芝居を観る楽しみはオンラインコンテンツでは直接的に味わえません。
であれば、オンラインコンテンツだからこその優位点や楽しみ方が無ければ、舞台配信はこのままではじり貧じゃないかと感じてしまいます。
すゞひ企画の作品は、リアルな劇場(会場)での作品とは異なる見せ方、楽しみ方をきちんと提供していて、巧いなと思っています。
まぁ、映像のピントがイマイチ合ってなかったり、音割れなど、映像コンテンツの質はもう少し頑張ってくれ~と思う点もないわけじゃないんですが、それも含めて「リアルなZOOMでのやりとり」を表現していると思えばいいかな、と。
犯人だけでなく、被害者、そしてそのほかの登場人物の背景を丁寧に描いていたり、証拠にたどり着くまでのギミックが面白かったり、まだまだ深めていけるコンテンツだと思います。
次回公演にもぜひ参加したい。と、同時に、もっともっと有名になって、多くの方に参加して欲しいですね。
あーーー、面白かった(でも、300点中180点で今回も惨敗でした)
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