- 2018年7月15日
「紙博2018 in Kyoto」が文具好きには神博だった
祇園祭の宵山に入った京都に行ってきました。河原町に着くと、浴衣姿の女性も見られて17日の山鉾巡行へと盛り上がっている感じ……
自身の誕生日に母親からお小遣いをもらいました。
いつまでも子ども扱いなんやなぁと苦笑いしていたんですが、せっかくなので自分でお祝いの品を選びました。
「カードホルダー」味も素っ気もない商品名、控えめにロゴが入った黒いケース。
心がときめきました。
イタリア製のヌメ革「Buttero(ブッテーロ)」を使用した名前同様シンプルな見た目のカードホルダー
植物性タンニンのみでなめしたという皮のカードホルダーで、商品としては革製品らしい黒とキャメルがあるんですが、私がチョイスしたのは鮮やかな色合いの「黄色」
サイズがちょうどA7サイズ。フランス「RHODIA」社のものなら「BLOC RHODIA No.11」がそのまま入るサイズなので「カードホルダー」と言いつつも、ポケットサイズのメモパッドとして使えます。
ちょど真ん中に軸の短い手帳用のペンを差し込むことができる穴もあり、左側に書き終えたメモをストックできるスリットも入っているので、とっても便利。
そして何よりこの「カードホルダー」最大の特徴が両面使える山折り・谷折りのこの構造。
反対側を開くと名刺入れとして使うことができるのです。
まだ新品なので、ちょっと革が固いので突っ張った感じがしますが、15~20枚くらいの名刺を入れておくことができ、また、いただいた名刺も別のポケットにしまうことができます。
メモパッド+名刺入れ。シンプルなデザインで、シンプルに使い心地の良い製品です。
革製品は長く使える、きちんと手入れすれば一生もの…なんてことを言います。
私はあまり物を長く使い続けることはができません。高級な文具品なんてもってのほか、気に入った製品を使い倒して、買い換えて、そのときそのときベストな「武器」を携えているつもり。
ですが…
出先の部署から異動になって、市役所の2階で働くことになった2007年。
予算編成や議会対応、初めての主担業務で当時半年で10kg以上体重が落ちたことがあったのですが、何よりそこで困ったのが、上司や他部署からくる容赦ないダメ出し。
書類を作ったら課長にダメ出しされ、それを通せたら部長にダメ出しされ、経理担当に回れば自分よりも若い係員に馬鹿にされ……30代で新採に戻ったかのような状態になって、あかん、これはマズいとポケットにメモを入れるようになったのでした。
スーツのポケットに入るのがA7サイズのメモ。
「BLOC RHODIA No.11」を携えて、何か言われそうになったらすぐにポケットから取り出して書き込む。
そのうち、メモをしまうカバーが欲しくなったものの、「BLOC RHODIA No.11」用のカバーというと上にひらくタイプがほとんどで、ノートのように左右に開くカバーとして見つけたのがこの「カードホルダー」でした。
信じられないかも知れませんが、今使っているカードホルダー、新しいカードホルダーと同じ「黄色」の製品なんですよ。
仕事だけでなく、休日でも外出するときには、ほぼ右ポケットにこのカードホルダーが入っています。
12年以上使い続けたことで、周囲の糸はほつれ、ペンホルダーの穴から上部は破れてしまい、くたくたになった革に、傷は一杯。
並べてみると、本当に同じ製品の同じカラーとは思えません。
もう少し綺麗に手入れしてあげれば「一生もの」だったのかもしれません。
それでも、キツかった市役所での仕事から今までの13年近くを乗り切ってきたパートナーのような存在のカードホルダー。
ロディアではなくマルマンのMnemosyne N179Aをはさんで、ペンはゼブラの油性ボールペン SL-F1を差し込んで、ちょっと乱暴に右側のポケットに。
一生ものではなく、生涯の友として2代目のカードホルダーとともに次の12年を走り抜けたいと思います。
|
コメントを書く