- 2014年11月5日
宵野ゆめ「グイン・サーガ134 売国妃シルヴィア」時代は流れる
栗本薫さんが亡くなられて亡くなられてはや5年。130巻で未完のままで中断したグイン・サーガは五代ゆうさん、宵野ゆめさんと……
藤子.F.不二雄さんの「ドラえもん」を読んだことあるでしょうか?
どちらかというとアニメのイメージが強いんですが、小さな頃、自宅で何度も読み返したのを覚えています。
藤子.F.不二雄さんが生誕80周年ということもあるのか、漫画を扱う古書店「金魚屋」を舞台にした漫画「金魚屋古書店」16巻に収められた最初の作品「すごく・ふしぎ」は、珍しく単体作品を取り上げるのではなく川崎市にある藤子.F.不二雄ミュージアムを舞台に物語が進んでいきます。
中学卒業後に久しぶりに集まって藤子.F.不二雄ミュージアムに行く予定が、2人が急に来られなくなって、相賀さんと時実くんの2人だけに。
アルコール依存症の父を持つ相賀さんと、血の繋がらない父を持つ時実くん。お互いに父親に対する少し複雑な感情を持ちながら、少しずつ一所懸命に前を向いている。
実在する漫画を題材に、それぞれの漫画から作者が受け取った感情、メッセージを漫画で伝える素敵な作品。
月刊誌「IKKI」という比較的マイナーな漫画雑誌で10年ほど連載を続けています。
読んだことのある、知っている漫画もあれば、古典名作のような存在を知っていても読む機会のなかった漫画、その存在すら全く知らない漫画も取り上げられているので、これを読んだがために取り上げられている漫画が読みたくなってしまって困るという効能もあります。
何よりこの作品が良いなぁと思うのは、取り上げている漫画の威光に頼ったり、その漫画の紹介に留まるのではなく、登場人物それぞれが抱えるバックボーンから「すこし・元気」になれるようなメッセージが伝わるところ。そういう所は藤子.F.不二雄さんに通じるものがあると思うんですよねぇ。
今回の作品を読んで藤子.F.不二雄ミュージアムに行きたくなりましたが、川崎市はさすがにちょっと遠すぎるので、近く京都国際マンガミュージアムにまた行ってみる予定。
あ、そういやグランフロント大阪でも藤子.F.不二雄展やってるんだった。行ってみようかなぁ。
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