「あるある!」ダメデザインを誰もが素敵に『すぐに使える!公務員のデザイン大全』

「伝える」ことの難しさを一番よく知っているのはもしかすると公務員かもしれません。

「この通知、よー分からへん」

と窓口で言われることも度々。
伝えなければならないことが多すぎたり、いろんなところから横やりが入って、ポスターもちらしも通知文書も文字だらけ。分かってはいるものの、どう伝えたら想いが伝わるのか……

そんな悩める公務員たちに、日本一の行政広報マン、埼玉県三芳町の佐久間智之さんが、分かりやすく書いたデザインガイド集「すぐに使える!公務員のデザイン大全」が本日出版されました。

以前にご紹介した著者の「パッと伝わる!公務員のデザイン術」にもまして、分かりやすく、本当に「すぐに使える!」一冊

私も読み始めて、付箋をバンバンと貼ってしまうほどの書籍になっているので、絶賛でおすすめしたいと思います。

実践的なデザイン事例がたっぷり!

現役で自治体広報の最前線で活躍されている佐久間さんが書いたデザインガイド集。

何よりも推したいのは実践的なこと

(画像引用:学陽書房)

第1章でシンプルな10のデザインルールを紹介したあとは、自治体職員が仕事で作る書類の「」について、通知書・お知らせ、チラシ、ポスター、SNS、広報紙と、まさに実践的な例でアドバイスしています。

例えば、こんなページ。

あるわーー、こういうチラシ。

どこの自治体も予算がシビアなので、ポスターやちらしを外注せず(できず)担当者が手持ちの機材で作ってしまうのは良くあること。となると、左下のようなチラシを作ってしまいがちです。

子育てなのでPOP書体、とりあえずフリーのイラスを入れて、吹き出しを付けちゃったりして。

そんなどこの自治体の窓口にでも転がっていそうなダメダメなちらしを、どういう風に考えて作っていけば良いかを見開きページで一つ一つ解説しています。

これだけなら、今までに出版されているデザインガイド集にもありますが、こちらが素晴らしいのは、こんな事例。

自治体からの市民に届ける通知など、「デザインしなきゃ伝えたいことも伝わらない」ということをここまで分かりやすく明示できている書籍は他にないんじゃないでしょうか?

対象者が高齢者なら、子育て層なら、障がいを抱えた方なら……、楽しいイベントの案内なのか、保険料の値上げなど丁寧な説明を必要とする文書なのか、多くの公務員が「デザイン」を意識しない書類なども含め、「デザイン」とはどういうものなのか、「デザイン」することがなぜ必要なのかを学ぶことができます

私は現在防災担当なんですが、実例に挙げられている「ハザードマップのポスター」について、「そう! そうやねん! こうせなあかんねん!」と膝を叩いてしまいました。

実用書としてのデザインガイド

こういった書籍はどうしても個々人のスキルアップのために購入しますが、ぜひ全国の自治体の広報担当は、職場で実用書として購入して欲しいと思います。

この書籍の優れているところは、広報担当目線で見えている「デザインする必要性」を、デザインに縁もゆかりもない、時には(いや概ね)興味を持っていない他課の職員たちに、「デザインするこが、あなたの仕事をもっと良いものにする、市民にとってもっと良いものになる」ということを知ってもらえるきっかけになる可能性を持っていることです。

私も広報担当をしていたときに、広報板に貼って欲しい、庁内で配架して欲しいと持ち込まれた他課のポスターやチラシに散々ダメだしをしていたのですが、もしもこの書籍がその時にあれば、ページを開いてもう少し具体的にアドバイスできたんじゃないかと思ってしまいます。

書籍で紹介されている実例のうちいくつかは、購入者特典として学陽書房さんのホームページでテンプレートとしてダウンロードが可能です。

私は普段から、「仕事はTPO(徹底的に パクる OK)だ」と思っているので、こういう特典は大歓迎。

Adobe Illustratorじゃなくて、普段から使っているWordでもこれだけのことができるのかということがテンプレートを使ってみると分かると思います。

ブロガーさんたちにもおすすめしたい

書籍のタイトルだけ見ると公務員向けでしょ? と思われるかもしれませんが、実は公務員じゃなくても結構おすすめです。

紹介されている実例の中には、POPや案内板、企画書、アンケートのお願い、エクセルでの表のデザインなど、プレゼンのコツなど、公務員の仕事じゃなくても十分に参考になるものもあります。

特にSNSの使い方などは、InstagramやFacebookを使って情報発信している人やブロガーにも見て欲しい内容です。

私も頻繁にアップしている「おいしいグルメの紹介」などは、そうそうさっすが分かってはるなぁという感じ。

ハッシュタグの使い方はへたっぴぃすぎますが、写真の撮り方は自身でも意識しているつもり。
どういう風に撮ったらいいのか、どういう風にシェアすれば良いのか、直感的に分かるように紹介されています。


本当にとても良い書籍になっていますので、特に公務員の方はデザインに興味が無くてもぜひ一度手に取って、読んでみることを強くおすすめします。

うーん、佐久間さんをお招きして、ウチの市でも広報研修やってみたい!

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