大阪中之島美術館

大阪中之島美術館の開館で、中之島の魅力は更に高まった

大阪中之島美術館

大阪中之島美術館

1983年の構想から約40年の月日を経て、2月2日に開館した大阪中之島美術館に行ってきました。

公認ライターとして記事を書かせて頂いている「ニッポンごはん旅」の企画が始まった頃、大阪中之島美術館の開館にあわせて中之島の西側を紹介することは決めていたのですが、まさかここまで新型コロナの影響が続くとは思ってもみませんでした。

それでも、新しく開館したこの美術館は、大阪にお越しの際にはぜひ観て欲しいスポットなので、ちょいとその魅力をご紹介します。

大阪ゆかりの収蔵品がイイっ!

天王寺にある大阪市立美術館も素敵な美術館なんですが、大阪中之島美術館が特に良いなぁと思うのは、大阪ゆかりの作品がたっぷりと収められていること。

6,000点を超える収蔵品のうち約400点を作品を公開するオープニング展「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」では、そんな大阪らしい作品をたっぷりと観ることができます。

佐伯祐三「郵便配達夫」

大阪生まれ(私が通った小学校の大先輩でもある)の洋画家・佐伯祐三さんの代表作「郵便配達夫」はもちろんのこと、大阪出身の大阪では珍しい雪景色を描いた池田遙邨さんの「雪の大阪」といった大阪の風景を描いた作品、同じ中之島にある大阪市中央公会堂の特別室の天井に描かれている松岡寿さんの「『天地開闢』下絵」など大阪を知る、大阪を知っている人なら「おぉ」と思わずうなってしまう作品が並んでいます。

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 「ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ」

特に嬉しいのが、以前天保山にあったサントリーミュージアムで収蔵されていたポスターのコレクションが寄託されていて、多数展示されていること。

こちらは大阪ゆかりの作品というよりは、昔から大阪で芸術、美術に興味を持っていた方なら閉館してしまったサントリーミュージアムのコレクションが、同じ大阪で見られる嬉しさを感じてもらえるんじゃないかと思います。

私も大好きなミュシャの作品ももちろんあります。

ミュシャの作品を関西で観るなら、堺市にある「堺 アルフォンス・ミュシャ館」がおすすめ。

近現代の作品もイイって!

近現代のアートや、プロダクトアートも展示されているのも興味深いです。

倉俣史朗 「ミス・ブランチ」

倉俣史朗 「ミス・ブランチ」アクリル製の椅子に満開のバラを閉じ込めた倉俣史朗 さんの「ミス・ブランチ」のように、美しい作品もあれば、何十年経っても造形が美しく感じられる家具など、美術・芸術にあまり詳しくない私でも興味をそそられる展示が続きます。

実際に展示を見ないと分からないと思いますが、展示された椅子の影とかが本当っっに!素敵なんですよ。

ヤノベケンジ「ジャイアント・トらやん」

すみのえアートビート」でも見られたヤノベケンジさんの作品は「ジャイアント・トらやん」を4階と5階を繋ぐパッサージュに展示しています。階段から、以前の展示では見ることができなかった作品の細部まで見ることができるので、コレはなかなかの見物です。

今回の展示はこの芸術家、この時代、といったことを限定せずにコレクション展としているため、造詣が深い方だけでなく、私のようなライトなアート好きでも存分に楽しめる展示でした。

建物が風景が最高っ!

大阪中之島美術館

中之島の“N”を模したこの黒い直方体の異質さ、美しさは、他の都市に自慢したくなってたまりません。

設計時の提案書がまた面白いので、大阪市のホームページで見て欲しかったり

見た目だけ?いやいや、これね。中に入るともっと感動できますよ。

吹き抜け

最大30メートルの吹き抜け。空間を見渡す、見通す、上からも下からも「おおおおっ」となります。

パッサージュ

立体的に内部をくり抜くパッサージュ(遊歩空間)は、建物の外側から見ていた特徴的な窓が、内側からだと中之島の風景を東西南北それぞれ望むことができます。

パッサージュ

展示室と展示室を繋ぐこの空間が本当に心地良く、建物そのものやその空間に魅力が溢れ出しています。

展示そのものも良かったのですが、パッサージュでも長い時間を過ごすことができました。

大阪中之島美術館大阪が誇る新しい美術館。本当にいい場所ですよ~。

大阪にお越しの際は、ぜひに、ぜひにふらっとお立ち寄りください。

大阪中之島美術館