- 2016年1月7日
観劇番外 REAL PLAY THE EDGE R-18「地下4階の人々」
昨秋から気になっているお芝居が1月後半にあります。今年は子どもの進学もあるので、観劇はできる限り控えようかなぁとぼんやり……
テレワーク疲れ、ZOOM疲れ……という訳ではないと思っているのですが、パソコンに向き合って何かをするということに疲れを感じて、ここ数日は仕事以外でのパソコン使いは控え気味。
なーーーんもする気がおきん。
天気が良くても外出は最小限ですし、カメラをもってのフォトウォーキングも休止中。
雇用は保障されているものの先行きが不透明過ぎて、気持ちはざわざわ。
休日だというのに朝からずっとぼぉーっとしていたら、この間届いたDVDが目に入ったので、寝転んだまま観てみるとやっぱりめっちゃ面白くて、ちょっとだけ元気回復。
何しろ、この間、三谷幸喜さんの『12人の優しい日本人』のオンライン版『12人の優しい日本人を読む会』を演出されたアガリスクエンターテイメントの冨坂友さんの作・演出作品。同作は法廷での陪審員の評決を決める会議劇でしたが、こちらも面白くないわけ無いじゃ無いですか!?
“自主自律”を旨とし、
かつては生徒による自治を誇っていたが、
今やそんな伝統も失われつつある
普通の県立高校、国府台高校。ある夏の日、唯一残った伝統にして、
やたら長いだけの
文化祭の為の会議“ナイゲン”は、
惰性のままにその日程を終わろうとしていた。
しかし、終了間際に一つの報せが飛び込む。「今年は、1クラスだけ、文化祭での発表が出来なくなります」
それを機に会議は性格を変え始める。
――どこのクラスを落とすのか。
かくして、会議に不慣れな高校生達の泥仕合がはじまった…!
文化祭の実行委員会を舞台にした会議劇。
前述の『12人の優しい日本人』や、先日ご紹介した『未開の議場オンライン』とはまた違って、1年から3年といった学年の微妙な上下関係だったり、議題を引っ張る委員会と各クラスの代表者の関係性などといった高校生らしい面白い会議が展開されます。
先生側から押しつけられた「節電エコアクション」を、どのクラスに押しつけるのかというすさまじい泥仕合に、グタグタになる議論、めまぐるしく変わる状況が観ていて楽しいお芝居です。
終盤、盤面を一気にひっくり返してしまう一人の発言に、経験の少ない2年生の議長が他の出席者とともに説き伏せていく展開は会議劇の醍醐味といったところ。
何よりも、自身の高校時代を思い出して、もちろんこの「ナイゲン」のような会議を経験している訳では無いのですが、なんとなく「こういう○○はやりたかったかな」という劇中の台詞とともにうらやましくなってしまいます。
出演者は果報プロデュースの企画者・山本沙羅さんが所属する演劇集団キャラメルボックスから文化書記に大滝真実さん、会議のヒロイン「3148」の石川彩織さん、要所で物語の癒やしになる「ハワイ庵」の生田麻里菜さんの若手女優4人が活き活きと女子高生を演じます。
個人的には、3年生の目崎剛さん、星秀美さん、秋本雄基さんの3人がオリジナルキャスト並にしっくりと来ていて楽しいったら。
オリジナルのアガリスクエンターテイメントでの公演はYouTubeで公開されていますので、こちらの『ナイゲン』との違いも楽しんで欲しいなぁ。
ZOOMでのオンライン公演も期待されますが、このお芝居は中盤の2年生「海のYeah!」のシーンがなかなか難しいところ。
観ていて、なんだかむやみに元気になりました。
[blogcard url=http://kahouproduce.mystrikingly.com/]
ここからは全くの余談。
果報プロデュースの山本沙羅さんが所属する演劇集団キャラメルボックスが休団を発表してもうすぐ1年。
休団後、真っ先に動き『ナイゲン』の上演を企画し、ちゃんと公演まで繋げていったその企画力と行動力は本当に素敵だなぁと思っています。
休団前最後の公演になった『ナツヤスミ語辞典』は観に行けなかったので、キャラメルボックスの舞台に立つ彼女をどうにかして観たいです。
『ナイゲン』のDVDも手作り感満載ですが、DVDのデザインも含めて大好き。
コメントを書く