ありえない! フグとクエを同時に味わう超絶鍋@肥後橋「肥後橋ゆきや。」

食べ歩き仲間との食事会となると、自分では考えつかないようなお店だったりメニューに遭遇します。食べ歩き仲間との新年会、そんな“ありえない”鍋に遭遇してきました。

場所は「肥後橋ゆきや。」さん。昨年も散々っぱらお世話になった北新地「湯木」さんのセカンドブランド的なお店です。時期的にはにお店を出される時期と同様の時期にオープンされたそうですが。北新地の湯木さん(本店、新店)と違い、昼は¥1,000から、夜の懐石も¥5,000からで一品料理もありと本格的な懐石料理を頂くこともできる高級的なスタイルで営業されています。

そんな「肥後橋ゆきや。」さんですが、お鍋のコースは北新地のお店に負けない本格的なものを提供されており、河内鴨のすき鍋(¥12,000)をはじめ、夏は鱧、冬はてっちりも頂けます。この日は、そんな鍋の中から、驚愕の組み合わせ鍋を頂きました。

フグとクエの食べ比べ鍋(¥15,000)

前菜


酉年の新年らしい、鶏の器で飾られた美しい盛り付け

鶏の器には松葉ガニとあん肝、松ぼっくりの器にはウニの煮こごりが収められています。数の子にいくらと正月らしい華やかな料理が並んでいます。おせち料理のようですね。
数の子の心地よい噛み応え、はじけるイクラの新鮮さ、ウニの濃厚な甘み、なめらかなあん肝。豪華なんですが、単に豪華なだけでなくやはり「美味しい」と思える一品一品がさすがです。

あと、黄色く光る卵蒲鉾。デザートのような上品な甘みのこれ、ホンマに溜まりません!

湯木さんのご厚意で、今宮戎神社の開運お守りまでいただきました。今年一年が素晴らしい年になるように嬉しい心遣いです。

お刺身 てっさ

お刺身も今回は特別版。いきなりのてっさに心が躍ります。お皿が透けるほどの薄造りに皮ぎしの身も添えられています。

てっさ特有の弾力のある身が美味しいです。

湯引き

フグ皮の湯引き。プルプルとした食感の湯引きにたっぷりのおろしを添えて、かなりたっぷりめに提供頂きました。

普段はあまりを飲まない私ですが、フグを頂くならこれは欠かせません。香ばしい香りが鼻腔をくすぐります。どうしてひれ酒ってこんなに美味しいんでしょうか。

クエのお刺身

高級魚のクエのお刺身。希少な胃袋、肝も一緒に頂けます。
クエ鍋を提供するお店でも、なかなか刺身を頂くことはありません。フグと全然違う食感、淡泊ながら力強さを感じる味です。肝は苦みの中に濃厚な旨味が強く、切り身と大葉を合わせて頂くとこれもまた素晴らしい。

フグの唐揚げ

フグのコースになると定番のフグの身の唐揚げ。酢橘を搾って、ほっこりとした身とサクサクした衣を楽しめます。添えているのはクエの皮の唐揚げ、鱗ごとしっかりと揚げてあってカリカリとしたこれも初めて味わう食感です。

クエ+フグ鍋


これだけ豪華な具材の鍋は本当に信じられません。クエは冷凍されたものではなく、さっと炙って下処理をしています。フグの身はざっくりと大ぶりにカットしてあり、身をたっぷりと味わえるように用意されています。
そして……新鮮な白子も用意されています。

最初はたっぷりの野菜とともにクエの身でクエ鍋。魚の身の鍋ならば、やっぱり王様といった貫禄の味。湯木さんの特製のちり酢で頂きます。

たっぷりクエを楽しんだら、そのままフグの身、白子を投入。さらに、香ばしさが増すということで焼き餅まで投入。
味が濁るかと思ったら、そんなことはなく旨味がドンドンと増していきます。白子は茹ですぎずにトロトロの状態でいただき、切り身は多少長めに茹でても、身は固くならずフグの美味しさを存分に味わえます。フグを食べると体が温まります。

そして、これだけでも大満足なんですが、鍋の〆には欠かせない「雑炊」。写真を撮り損ねたんですが、クエとフグの旨味をたっぷり吸った出汁は白濁して、まるで白湯スープ。そんな濃厚な出汁で仕上げる雑炊が絶品です。小口ネギの具材だけで、出汁の旨味たっぷりの雑炊で余韻たっぷりの〆になります。

苺とアイスを頂いて、最後まで本当に大満足。それにしても、この価格で本当に大丈夫ですか? と思ってしまうほどの充実の食べ比べ鍋でした。
新年から素晴らしい料理を頂きました。今年も頑張らないといけないですね。

店名 肥後橋ゆきや。
ジャンル 懐石料理、居酒屋
住所 西区土佐堀1-2-10 山文ビルB1F
電話番号 (06)6441-1190
交通手段 地下鉄四つ橋線・肥後橋駅3番出口すぐ
京阪線・渡辺橋駅より徒歩1分
営業時間 11:30~14:30(LO.13:30)
17:00~22:30(LO.21:30)
定休日 日曜日、祝日
サイト ホームページ