- 2016年1月14日
辛味と旨味のバランスの良い担々麺@扇町「麺や 蓮と凛」
昨年10月末に扇町に現れた新星。11月半ばには「天満に担々麺を出す店ができたらしい」とは聞いていたのですが、2度ほど見つ……
連日、食べ物のお話……だって、誘われた上に、それがまた美味しいんだもん。
この日はこの2月4日にオープンしたばかりの”びすとろ堂島精肉店”へ。
北新地では人気の”堂島精肉店“。昨年のボジョレーの解禁日には阪神百貨店でプレミアムカウンターを出してみたり、精力的にやっておられます。
肉屋さんが空いたスペースで食べられるというスタイルやっていて、激安のお肉を食べさせてくれるというのを聞いていて、以前から行ってみたいと思っていました。
そんな中、食べ友だちが「びすとろ堂島精肉店がオープンするので食べに行かない?」と、突然のお誘い。もちろん行きますとも!
“びすとろ堂島精肉店”は、昨年末で惜しまれながら閉店した”ばる堂島精肉店“の田中シェフがしっかりと腕をふるうお店。
バルも良いし、お店の方もよいけれども、やっぱりしっかりと食べられるお店も良いですよね。
この日は完全に料理はおまかせでとお願いしたのですが、とにかく凄かった。
シェフは気さくに冗談(ん? あれは冗談ではないのか?)を言いながら、ポンポンと軽い調子で料理を提供してくださるのですが、一品一品が良い感じ。
じゃ、まずは前菜代わりにと「フォアグラのクロメスキ」
……いやいや、最初からフォアグラですか(笑)
私、実はあまりフォアグラは好きではなくて、フォアグラを添えていても「いや、これ無くてもええやん」と思ったことが多いのですが…………んんんんん??? なんですか、これ。
ブリオッシュの衣の中は、ほんのり冷えたフォアグラ。溶けます、溶けます!
フォアグラのテリーヌにマデラ酒、ポートワインを使って甘味のある”具”。中は冷たいのに、外はさっくりカリカリの熱い衣。バルサミコの煮詰め方もパーフェクト。さっそくやられちゃいました。
続いては「イタヤ貝とセロリアックのサラダ仕立て」と。
たらば蟹にカニ味噌の風味がふっと広がって、イタヤ貝の歯ごたえに、セロリアクのほのかな苦みがめっちゃ合っています。
とにかく、”濃い”んですよ。なのにきちんとサラダ。
セロリアックの苦みが強く出ないのはなんでかなと思ったら、ピューレに牛乳を加えているとのこと。なるほど、牛乳のまろやかさがでているのか。
「和牛サーロインのミルフィーユ」
見た目は一枚肉。でも、実は名前通りサーロインとピスト(アンチョビ、ニンニク、ドライトマト、オリーブオイルのペースト)を何層にも重ねた手の込んだお料理。
ひょうたんトマトがちょこんと乗っていますが、全部まとめて一口で。うーん、またまた凄い。
ミルフィーユだと聞いておきながら、一枚肉だと思って口に入れると一気にサーロインがとろけました。ピストの甘しょっぱさが肉自体の旨味をグッと引き出している。バランスが良いなぁ。
「ヒラメのムニエル ノアゼットソース」
焦がしバターのソースに絡めるのはヒラメと、ちょっと食べたことのない金針菜、砂糖エンドウ、フルーツ人参、黒大根。
バターの良い香りに、野菜がそれぞれ甘味が強くて食べやすい一品。
ヒラメの上品な身も堪能できますし、ソースが強すぎないので野菜も生きていますね。
で、これですよ。「和牛サーロインステーキ」。
お皿は3人分とのことですが…………盛りすぎでしょ、本気ですか?
和牛サーロイン、クラシタがデンっ! と。堂島精肉店の本領発揮といったところなんでしょうが、分量と美味さに圧倒されます。豪快に盛りつけていますが、味は繊細。
しかも付け合わせにプチベールとなぜかシャラン鴨の砂肝が目一杯。またこの砂肝がおっそろしく柔らかい。
最後に「苺のソルベ」をデザートに。
「手を抜いて楽に作ってる」とか田中シェフいいますが、きちんとしこんだチョコテリーヌと、手作りのソルベがコースを締めています。
完全にノックアウトです。はい。
この日のコースは¥6,000ですが、満足感は遙かにそれを上回っています。
田中シェフに、これじゃやっていけないでしょ? と言うと、むしろ予算を言って頂ければそれに合わせて満足できる料理を作りますよ、とのこと。
うーん、人気店になっちゃんだろうけど、食べるのが好きな人を連れて、必ず再訪したいと思います! ごちそうさまです。
コメントを書く