小学校跡地の『いくのパーク』で大阪の未来を考えました
少子高齢化が進むと、当然に学校の統廃合が進みます。
そんな廃校になった学校の跡地利用はどこの地域でも頭を悩ませるところですが、単にその跡地を売却するのではなく、パブリックスペースとして、そして町の資産として利用して行くことが結構大切だったりします。
大阪市は今までそういったことが結構苦手な分野だったんじゃないかと私は思っていて、京都市の『京都国際マンガミュージアム』や神戸市の『北野工房のまち』のような観光や情報発信スペースとして活用されていたりするのを見て感心していたのですが、ようやく大阪でもそういった跡地活用の芽が生まれてきました。
生野区にあった御幸森小学校跡地に、2023年5月にオープンした『いくのコーライブズパーク』(通称「いくのパーク」)で、私が取り組んでいる『SIMULATIONおおさか』製作プロジェクトの検討会に参加してきました。
『いくのパーク』は単なる複合施設ではない
『いくのパーク』のある大阪市生野区は外国人住民の比率が全国2位(1位は北海道勇払郡占冠村)で人口の約22%、約60ヶ国・2万8千人を超える町です。(令和3年総務省資料より)
大阪コリアタウン(御幸通商店街)も隣接するように、韓国・朝鮮にルーツを持つ子どもも多く通っていた大阪市初のユネスコスクールでもあった御幸森小学校が廃校になり、その跡地の利用として複合施設としてオープンしました。
複合施設というとショッピングモールのようなイメージがあるかもしれませんが、こちらは地域の特性を活かした多文化共生と地域活性に取り組む拠点施設。地元のNPO法人と企業が共同運営・管理しています。
グラウンドだったスペースには芝生が敷き詰められイベントスペースとして活用され、体育館はバスケットボールスクール、図書室は子育てスペースを兼ねた「ふくろうの森」が入っています。
屋上プールがあった場所はバーベキュー施設『いくのBBQスカイパーク』が開業し、大阪コリアタウンでお肉や惣菜、お酒を買って持ちこんで楽しむこともできるようになっています。
かつての小学校の記憶と風景を残しつつ、これからの生野区を語る『いくのパーク』。ホームページがなく各種SNSでの発信が主なので、まだまだ認知度も高くないかもしれませんが、これからが本当に楽しみな施設です。
「SIMULATIONおおさか2025+(仮称)」を作りたい
そんな『いくのパーク』の会議室をお借りして、自治体財政シミュレーションゲーム『SIMULATIONふくおか2030』の大阪版製作プロジェクトの4回目会合を開催しました。
参加者は大阪市職員(元含む)14名。前回の体験会を踏まえ本格的にゲームシナリオを作るにあたって、大阪市のDX戦略、公共施設マネジメント、産業振興のど真ん中で活躍されている職員から密度の濃いレクチャーをいただきました。
その後は、複数のテーブルに分かれて、大阪万博が開催される2025年から10年間で大阪市にどんなことが起こるのか、市職員の仕事はどんな風に変わっていくのかをオープンに話し合いました。
これまでの経過は、事務局のnoteで公開していますが、この取り組みも少子高齢化が進むなか、自治体財政を知り「まちの未来」を市職員だけでなく市民も立場を超えて考えることを目指しています。
持続可能な社会、そして多文化共生、地域活性……大阪にこれからも住み続けたいと誰もが思えるように、しっかりとプロジェクトを進めていきたいですね。
私は大阪万博からの大阪を知ると言う意味で「2025+」と仮称しましたが、この大阪版を作っていくプロジェクトはこれからが本番。ぜひ、関わって、体験して、一緒に広めてくれる人を増やしていきたいと思っています。
興味のある方は事務局のnoteをフォローしたり、コアメンバーにお声がけください。
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