- 2021年12月13日
「西梅田 UNDER CARAVAN 2021-2022」帰宅前に一杯いかが?
約5年ぶりに西梅田アンダーキャラバンが帰ってきました……とのことです。 地下鉄西梅田駅から福島方向に伸びる地下道は、私は……
大好きな展覧会がメビック扇町で開催されているので行ってきました。
「my home town わたしのマチオモイ帖」、東日本大震災が発生した2011年の春、一人のクリエイターが自身のふるさとを綴った小冊子「しげい帖」から始まった「わたし」と向き合うクリエイターたちの試みです。
多くのクリエイターが自分の大切なマチを冊子にして伝える「マチオモイ帖」が全国に広がり、毎年新しい「マチオモイ帖」が増えています。
マチオモイ『帖』というだけあって最初は冊子だったんですが、やはりそこはプロのクリエイター。映像や絵はがきといった方向に表現方法も広がって、会場では様々な「マチ」への「オモイ」が溢れています。
展示に合わせて、ワークショップなどもあわせて開催しており、この日は制作委員会の古川英樹さんの進行で「マチオモイムービーの作り方・楽しみ方」として、動画の紹介もありました。
和歌山県新宮市出身の古川英樹さんのお話を聞いていると、私のように生まれも育ちも、そして勤めも大阪の人間とは違う深い「マチオモイ」があるんだという当たり前のことに気付かされます。
この展覧会の良いところはそれぞれの「マチオモイ」を見て、作ったクリエイターの「マチオモイ」を感じることと、見ている自分自身の「マチオモイ」を再確認できることだと思っています。なので、「いいから行ってみてよ」とお勧めする訳なんですが……この展覧みる度に「中津帖」を作りたくなっちゃうんですよね。私はプロのクリエイターでないので参加資格がないのですが。
今回の展示は3月29日(木)まで。
最後に個人的に素敵だな、オモロいなと思った「マチオモイ帖」をいくつかご紹介。
「マチオモイ帖」ならぬ「マッチオモイ帖」。マッチ箱サイズに作者が中学生まで夏休みを過ごしていたという町の思い出を詰め込んでいます。
大自然と綺麗な空気と水、遊び相手は昆虫達。遊び道具はマッチ棒。並べて空想の世界を描いていました。ここは僕の感性の下敷きとなったマチ(村)です。
クリエイターの原点となった体験をちょっとのぞき込める気になります。
見てのとおり漫画雑誌のような装丁の「マチオモイ帖」。
「キタハマ・ウォーキング・ゾンビ」という読み切り漫画が描かれています。
アイドルの推しメンが卒業(引退)することになって、嫁が北浜の町をゾンビになってさまようというストーリーで……マチオモイどこ行った? という感じですが、北浜のスポットを「ロケ地マップ」と評して掲載してあったり、面白い一冊です。
絵はがきによる「マチオモイ帖」の一枚。
市町村合併によりすでに存在しない「村」に残っている看板を写したもので、看板自体の大きさ、誇らしさが作者の複雑な「マチオモイ」を感じられずにはいられません。
……私も「大淀区」をなくして、下手をすると「大阪市」もなくすかもしれないんですよねぇ。
ムービー作品として紹介された大阪市港区築港の「マチオモイ帖」。
「マチオモイ帖」はクリエイターのウェットな感情が表現されることが多いように思えますが、この作品はかなりドライな感じ。ムービーの説明文に書かれている「残念やろ。でも大好きやねん。」という言葉がクリエイターの築港への「マチオモイ」が見えてきます。
2016年の制作ですが、大阪港駅を周辺とする築港のマチは意外と色の見えるマチだと個人的には思っていて、「残念」とは思わないんですよねぇ。それは私が築港で暮らしたり深く関わっていないからかもしれないのですが、大阪の町はそれぞれ「残念」と思うか、そう思わないかでその町の魅力が変わってきそうな気がします。私は大阪の町は残念だとみじんも思っていません。
写真、撮り損ねた。この写真の手前の「田舎娘の生きるヤバいマチ」と書かれている大阪・ミナミの「マチオモイ帖」。
広島県の因島生まれの著者が、大阪ミナミの古い通り「さかまち」に出てきて、故郷とはあまりにちがうそこでのえげつない暮らしを両親に報告、懺悔する物語。
今回の展示で唯一一言一句漏らさず読んだ一冊。BCCKで電子ブックとして無料公開されているのでぜひご一読を。
イベント名 | my home town わたしのマチオモイ帖「つくりたくなる展覧会 vol.2」 |
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期間 | 2018年3月15日(木)~29日(木) |
場所 | メビック扇町 |
サイト | 公式サイト / Facebook |
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