があさんぽ 話題の春画展でエロティシズムとアートの境を感じる

春画展 チラシ

昨年9月から12月にかけて、東京・文京区の永青文庫で開催され大盛況だった日本初の「春画展」が、2月6日から京都・細見美術館で開催されています。

“世界が、先に驚いた。”

画は江戸時代には笑い絵とも呼ばれ、性的な事柄と笑いが同居した芸術性の高い肉筆画や浮世絵版画の総称です。特に欧米では、19世紀末ジャポニスム時代以降、高い評価を得てきました。近年では、2013年から2014年にかけて大英博物館で開催された「春画 日本美術の性とたのしみ」展が大きな話題を呼びました。

このたび、東京の永青文庫で昨年、開催された日本初の「春画展」が京都に巡回するはこびとなりました。デンマークのコレクターをはじめ、日本の美術館・研究所や個人が秘蔵する鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎といった浮世絵の大家による「春画の名品」が勢揃いします。

さらに、京都の西川祐信や大坂の月岡雪鼎の作品を通して、上方ならではの春画の魅力に迫り、狩野派や土佐派・住吉派と春画との関係もさぐります。大名から庶民にまで広く愛された肉筆と浮世絵が一堂に揃うまたとないこの機会に、ぜひ「春画の魅力」をご堪能ください。

東京で開催されるときから興味はあったのですが、お友だちが学芸員をされている細見美術館で開催されることが決まって、それなら3月下旬にでもと思っていたら、招待券を頂きました。
ちょうど、年に何度かある「仕事をしたくない」気分になっていたので、カメラをもって散歩もかねて行ってくることにしました

細見美術館

前情報では、開催初日の2月6日は大行列で入場制限も行われていたということだったので、警戒していたのですが美術館につくと、特に行列なし。
平日の昼前やし、ゆっくり見れるわなと思っていたら……甘かった。館内で行列。
3つある展示スペースのどこも盛況で、行列に並んでゆっくりすぎるほどゆっくりで一枚一枚を見ることになりました。

まずは葛飾北斎の作品が迫力のある展示に圧倒されます。なんというか、結構えげつないです。60歳くらいに「蛸と海女」なんて作品を描いているくらいですから、発想も技術もやっぱりぶっ飛んでいます。

様々な絵師の様々な作品が展示されているのですが、肉筆の作品のどれにも思うことが筆致に迷いがないということに気づかされます。
女性の肌目のなめらかさであったり、男性器の描き方のえげつなさだったり、浮世絵の色合いの豊かさであったり注目する点は山ほどあって飽きません。

当時出回っていた家庭の医学書をもじってある作品では、レイアウトを同じにして医学書では肝臓に効くツボが紹介されているのを、女性の性感帯を紹介するようないわゆる「パロディ本」のようなものもあります。まぁ、なんというか昔も今もエロに対する興味であったり、発想というものは似通っているもんだなぁと感じたりします。

春画はエロなのか? なのか? と聞かれると、正直悩みますね。アートと言うのとはちょっと違う気がします。
書道の師に襲われている娘を描いた作品では、着物の柄が牡丹になっていて、牡丹は花ごと落ちることから処女を散らすといった判じ物になっていたり、春画自体が禁制とされていたことからコレクターアイテムとして当時の絵画技術の粋を極めたており、アート性は高いのですが……
うーん、やっぱりなんというか、人の望みというか欲なんだろうなぁこれは

細見美術館

R-18(18禁)の今回の展示。カップルや若い女性も多く、美術館にあまり行かない人でも興味を持てる展示だと思います。
お友だちの学芸員さんにお聞きしたら、やっぱりもの凄く多くの人に来場いただいているんですって。ですよねぇ。
そうそう、ミュージアムショップに今回の展示に関連するグッズも販売しているんですが……あれ、買えないでしょ。Tシャツ(美術館のTwitterに写真があった……)とかどこで着るのよ、ホンマ。

http://shunga.emuseum.or.jp/

春画展
開催期間 2016年2月6日(土)~4月10日(日)
開催場所 細見美術館
交通手段 市バス・岡崎公園口停留所より徒歩3分
サイト 公式サイト /

細見美術館を後にして、初めての平安神宮へ。
細見美術館のお隣なのに行ったことがなかったのですが、あまりにも天気が良かったのであと2週間弱でαアンバサダープログラムのモニター期間が終わっちゃう「ナナ」くんを持ってちょっいと撮影に。

α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 38mm f18 1/60m
α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 38mm f18 1/60m
α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 43mm f11 1/125m
α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 43mm f11 1/125m
α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 41mm f7.1 1/250m
α7 FE28-70mm(標準レンズ) ISO100 41mm f7.1 1/250m

うん、やっぱりこれだけ天気が良いと建物の色と空の色の対比だけで、撮っていて楽しくなっちゃいますね。

カメラを買うときに、標準セットで購入するレンズって物足りないものも多いと思うんですが、個人的にはこの標準レンズの写り心地というか、写真にしたときの気持ちよさがあって好きだなぁ。

その後は明治時代を代表する日本庭園の「平安神宮神苑」へ。どころか梅の季節にもちょっと早いので、人は少なめ。

α7 Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA ISO100 55mm f11 1/60m
α7 Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA ISO100 55mm f11 1/60m

豊臣秀吉によって造営された三条大橋と五条大橋の橋脚が使われているという臥竜橋。雪の季節だと、池に雪の丸が点々と浮かんで美しいんだろうなぁ。

α7 Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA ISO1600 55mm f 7.11/60m
α7 Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA ISO1600 55mm f 7.11/60m

西神苑は木々に囲まれて涼やかな印象。気持ちが落ち着きます。ここは夏に来てみたいなぁ。

ゆったりとした時間を過ごし、歩いて河原町まで。良い休日を過ごせました。

平安神宮神苑平安神宮神苑平安神宮平安神宮京都市立美術館前京都の町並み