- 2018年8月15日
Xperia XZ2 Premium、夜間撮影も凄い。でもこのデザインがiPhone3GSを思い出して嬉しい
(引用:SONY) 板状通話機能着きカメラ(=スマホ)を機種変更しました。1ヶ月ほど前に「おサイフケータイ」の反応が怪し……
ひっさびさに製品発表時点から、「これは欲しい!」と思える尖った製品がSONYから販売されました。
DSC-QX-10/100という2機種。
見た目はミラーレスのカメラの交換レンズのようですが、実はこれ単体でカメラなんです。
予約開始と同時にポチっちゃって、10/25の発売開始日に無事自宅に届きました。
SONYのこういう製品は個性が強すぎるがために、継続して後継機が販売されないことも多いのですが、買ってしまったからには皆に「いいなぁ~」と羨望の目で見られたい訳です。
そんな訳で、facebookの友だちには「変態レンズ」とまで言われたDSC-QX10、猛プッシュしたいと思います。
あ、今日の本文はかなり長いです。
DSC-QX10はSONYが2013年10月25日に日本での販売を開始した新しいタイプのカメラです。
見た目はデジカメのレンズですが、実は全く逆でレンズに液晶モニタ以外の全てを詰め込んだデジカメになります。
実際、SONYの公式サイトでは「デジタルスチルカメラ」と表記されており、製品名も「Cyber-shot」の1製品として紹介されています。
では、デジタルカメラとしての性能はどうかと言いますと。
と、分かりにくいですよね。
実際、どのくらいの性能かというとSONYが既に販売しているDSC-WX200というコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)とほぼ同じレンズ性能です。DSC-WX200は現在Amzonでは¥14,800ほどで販売されていますので、価格だけで言うとDSC-QX10は1万円くらい高い製品になってしまいます。
じゃあ、DSC-WX200を買えばええやんという話になりそうなもんですが……いやいや、そうじゃ無いんですよ~
今、ウチが写真を撮るときに使っているのは主にiPhone4Sと、デジタル一眼のα330です。
気軽な写真はiPhoneで、ちょっと気合い入れた写真は一眼でと使い分けていたのですが、やっぱり慣れとは怖いもんで、色々と不満がでてきました。
普段からα330を持ち歩くのはやっぱり大変なんですが、iPhoneではちょっと力不足という場面が出てきました。
一番はやはりスマホの形状から機能向上が難しいズーム性能。コンデジのような光学ズームを搭載するのが難しいので、「もうちょっと寄りたい」シーンで寄れないのはやっぱりストレスが溜まります。
この秋に販売されたiPhone5sでも、他社のスマホでもやはりこの点について解決策は提示されませんでした。……むしろ、コンデジにスマホ機能をつけたくらいの思い切った製品があっても良いんですけどね。
一眼を持っていくほどでもない、iPhoneなどのスマホのカメラでは物足りない、でもスマホの(アプリなどの)機能は便利……最近ではミラーレスやデジタル一眼に迫る性能のコンデジも販売されていますが、単体で完結しているコンデジをiPhoneに加えて持ち歩くというのは、やはりちょっと違うんじゃないかと思う訳です。
そんなiPhoneは有用に活用したい、でも…………そんな空白をスポッと埋める(かもしれない)存在、それがこのDSC-QX10/100なのです。
DSC-QX10の魅力の一つはその小ささ、軽さ。
なんたって、高さ(レンズの大きさ)は6cm強。おおよそiPhoneの横幅と同じくらい。厚みは3cm(アタッチメントをつけると4cm)程度。ちょっと膨らみますが、ジーンズのポケットにだって入るくらいの大きさです。
片手でがっちりと握れるくらいのサイズで、重さもiPhoneよりも軽い105g。体感的にはそれほど差はありませんが、普段使っているiPhoneと同じくらいの重さなら持ち運ぶのに全く不安無いでしょ?
色は黒と白があるのですが、白がiPhone5sのシャンパンゴールド発売に合わせたかのようなカラーリングになっています。ストラップホールもあるので、ちょっと長めのストラップをつけて首からかけると良い感じかも。
このDSC-QX10、本体の左側にはシャッターボタンとズームレバーがあるので単体でも撮影が可能ですが、液晶モニタがないのでどう写っているかは分かりません。
例えば、カメラストラップをつけて胸のあたりである程度固定して、動画・写真撮影すると面白い物が撮れるかと思います。ある意味、トイカメラ的な意外性を楽しむ使い方でしょうか。
付いていない液晶モニタ部分を補完するのが、iPhoneなどのスマホやタブレット。
iPhoneはwi-fiで、おサイフケータイなどで使われているNFC(FeliCaなどで使われている無線通信技術)であればもっと簡単に接続が可能。
接続したスマホ、タブレットはDSC-QX10の液晶モニタとして操作が可能になります。
液晶モニタをスマホ、タブレットに投げてしまったおかげで、コンデジでは限られた3~4インチ程度の大きさでしか搭載できなかったモニタを、スマホ、タブレットのサイズに拡大することができます。例えば、iPadなら9.7インチ! コンデジの液晶モニタもタッチパネルの操作が可能なものも出てきていますが、スマホ、タブレットのように感度が良く使いやすいタッチパネルで操作できるのは快適です。
また、液晶モニタとレンズが離れているということは、撮影の自由度が今までのカメラでは考えられないくらい大きくなります。
いわゆる自撮りする場合でも、左手でレンズ、右手にスマホを持って写り具合を確認ということもできますし、寝転ばないと撮影出来ないくらいの低いアングルからの撮影も可能です。
撮影しようとしている液晶モニタを撮影するという他のカメラ単体では絶対にできない撮影だってできます。
本体には三脚に取り付けるためのネジ穴もありますので、集合写真に撮影者も入ったうえで手元で画像を確認しながらシャッターを切るという行為も簡単です。
DSC-QX10で撮影した写真は、本体にセットしたmicroSDカードにも保存されますが、スマホ、タブレットにwi-fiやNFC接続している場合、同時に画像が転送されてきます。
サイズは1,920×1,440に縮小されるのですが、スマホ、タブレットにある豊富なアプリを使って加工したり、SNSにアップするには十分な大きさ。
何より、撮影した元の画像データはmicroSDカードに残っていて、不注意に消したり上書きされることがないというのが素晴らしいと思います。
そうそう、撮影と同時に画像が転送されますので、microSDカードなしでもスマホ、タブレットに接続していれば撮影ができるんですよね。
と、スペックなんてどうでも良いんだ……って人も多いでしょうから、実際の画像をアップします。
元画像はデータが大きいので、サイズは全て横幅1,280ピクセルに縮小しています。撮影は全てオートで、サイズの縮小以外の補正は一切行っていません。
まずは、地下鉄の駅構内で何も考えず撮影した1枚。
個人的にはiPhoneのカメラは4あたりから、十分コンデジの代替として使えると思っていました。実際、iPhone4Sを2年ほど使っていますが、「使えん奴!」と思ったことはほとんどありません。
もちろん、iPhoneのカメラには苦手な分野があって、光が過剰に入りすぎるような環境だと、ついつい引きずられてしまって色かぶりが発生することがあります。
この駅構内の写真なんかは典型的な例で、iPhone4Sで撮影して画像を確認したときは「そうそう、こんな感じかな」と思っていたのですが、DSC-QX10で撮影した画像を見てビックリしました。実際の風景を見直すと明らかにDSC-QX10の画像の方が実際の色合いを再現しています。
次は長居植物園に移動して1枚。この日は、曇天で鮮やかな写真ではないのですが、それぞれのカメラの癖が分かりやすくでています。
iPhone4Sのカメラはレンズ自体が明るいこともあるのですが、画像もかなり明るく撮影されます。
花の写真を撮ると、白色や薄い色合いの花は「うーん」と感じることがあったりするのですが、この写真でもちょっと明るいというか薄い色だなという感じで写っています。
一方、DSC-QX10はiPhoneと比べると暗いレンズなんですが、全体的に鮮明に濃い画像になっています。特に赤、ピンク系の花の色はiPhoneと比べると、そうそうこの色、この色と思う画像になっています。
参考までに、ウチが普段、花の撮影に良くつかっているα330につけているソニー製の単焦点レンズでの画像を。
50mmと中望遠の単焦点レンズで、DSC-QX10やiPhoneよりも明るいレンズなので鮮明でボケた感じも良い感じになっています。そりゃ一眼の方が良い写真撮れるでしょ? て言えば、そうなんですが、この写真を見た後でDSC-QX10の写真を見ても、花の色は惨敗していないどころか、十分健闘しているんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか?
最後に、DSC-QX10には10倍ズーム(25~250mm)のズーム機能がついています。
一眼レフで10倍のズーム可能なレンズを持つと相当の大きさ・重さになって、撮影するときにもどうレンズを支えようかと思ってしまいますが、DSC-QX10は10倍の望遠にしてもレンズの長さはわずか数cm長くなるだけ。持ち方を変える必要も無く、ズームしていない状態と同じ感覚で撮影出来ます。
10倍ズームした望遠側の写真を見ていただければ分かりますが、スマホやタブレットではできない鮮明な写真が撮影できます。
DSC-QX10には上位機種としてDSC-QX100という機種があります。カールツァイス社のレンズを使って、レンズの明るさ、イメージセンサの大きさもDSC-QX10よりも高機能と購入時の選択に悩んだのですが、DSC-QX10で撮影した写真の画質を見ていると、いやいやこれで十分でしょ!? と思ってしまいました。
と、かなり「これは良いモノだ!」と言い続けていますが、不満点が無いわけじゃありません。
などなど。特に、iPhoneに接続して撮影可能になるまでの時間は30秒以上かかるという感じ。
iPhone単体でのさっと撮りだして、さっと撮るという部分をコレで置き換えるという訳にはいきませんでした。
撮影時に、レンズを自由に動かせるというのは今までにない感覚なので、「え? どういう風に手を動かしたら、思った通りの構図になる??」と戸惑うこともしばしば。
かなりクセのある子なのは間違いありません。
美少女コンテストで優勝するような子でなくて、「え? あの子って変わってるよね」と言われてしまいそうな子。
でも、ウチはこの子が大好きになってしまいそうです。
フィーチャーフォンを使っていたとき、ウチは写真にはほとんど興味がありませんでした。
ケータイをiPhone3GSに変えて、トイカメラ風のアプリで写真を撮影したとき、世界が一変したような感覚を味わいました。そこから気がつくと一眼レフに興味をもって、α330を買って、レンズを買って、今では「写真が趣味」と言ってもいいかなと思うくらいになっています。
このDSC-QX10。iPhone3GSを買った時と同じくらいのワクワクとした感じを味わっています。
クセのある子とどんな写真が撮れるのか、どんな付き合い方ができるのか、たっぷり楽しんでみたいと思います。
※Amzon.co.jpでは転売業者が¥35,000程度で販売している模様。ソニーストアでの価格は¥24,800なので購入を検討されている方はご注意のほどを(‘13.10.30現在)
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