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終わりのはじまり

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なんだかこんなタイトルをつけると「LOST」のようですが。

ここ3日間、以前のブログのデータの復旧に努めていたのですが、どうにも巧くいかず、ここ数年で書いたものを復旧させるのにはかなり時間がかかりそうな雰囲気です。
たとえば、iPhoneを購入して半年の頃、「iPhoneてこんなにおもろいねんで」なんてエントリは、AppBankさんでリンクを貼って頂いたり、個人的にはめっちゃ好きやったんですけれども。
結構凹んではいるのですが、いっそのこと「終わりのはじまり」ということで、区切りよく再スタートする方が良いかと思い直しました。

そこで、2010年を個人的に振り返りつつ、「お前は何をやりたいねん」ということを、きちんと表明して再スタートを切りたいと思います。

AppBankは、「2010年はAppleの年だった」と言うのですが、ウチもそう思いました。
Appleという一企業がiPhone4やiPadという製品を発売した……と、いうことでは全く収まらりません。
今年の年明け、ウチがiPhoneを持って感動している頃、ウチの勤める職場ではiPhoneを全くみかけませんでしたが、今や普通に20代前半の女の子から、課長級のようなおじさんまで、地下鉄の中でも頻繁にiPhoneやAndroid系のスマートフォンを見るようになりました。

電子出版、通販サイトやクーポン系サービスの盛り上がりという他の製品やサービスへの波及効果だけでなく、Apple社が何か発表する度にマスコミは大騒ぎ、単にケータイが進化したというのではなく、 なんというか「Web上の世界が現実世界に一気に近づいた1年」だったと思うのです。

20年ほど前。まだ、インターネットよりもNiftyServeやASAHIネットというテキストベースのパソコン通信が隆盛を保っていた頃、ウチはNifty-Serveで「通信を通して人と繫がる」という経験をしました。
そして、その時に「これは凄い。将来的には人と接するという感覚は確実に変わる。」と思ったものです。
と、言ってもこの感覚を共有できる人というのは当時非常に限られていました。そう、オタクな世界の限られたマニアの戯言でしかありませんでした。
それからインターネットに接続する、メールを送りあうという行為が当たり前になってきても、「ネット上の世界」と「現実世界」は違うんだという人は少なくなく、インターネット上のサービスというとちょっと胡乱な目で見られている状態が長く続いていたんやないかと思います。

その変な(ウチが思うに……ですが)障壁が、今年、もの凄く低くなったような気がするんです。
もちろん、BlogやSNSといった「人と繋がる仕組み」は以前からあった訳ですが、iPhone、iPadのヒットは「人と繋がる」快感を、もっと広く、もっと手軽に体験させることができ、この快感が当たり前と感じられるレベルにまで進めてしまいました
もう、この流れは止まらないでしょう。

……と、こんな風に世界は動いているというのに……

ご承知の方も多いと思うのですが、ウチ、大阪市で働いている公務員です。

公務員の仕事というと「同じことを延々とやっていて、9時5時の仕事で楽なんでしょ?」と未だに思われていて、「ええよなぁ、楽な仕事で」なんて言われることも度々あります。
それに対して、いちいち反論したいと思ったり、「くっそー!」と思ったり……ということもあるのですが、
そんな生産的でないことに時間を費やすのはもったいないので、そういう思いはとりあえず物置にでもしまっておきます。

とにかく、 公務員の仕事、一般的に思われている以上に多彩なことをしています。
地味に思われる区役所などの窓口であっても、実に色んなことを聞かれますし(ウチは「区役所の前の公演で鳩が足に傷を負っているので助けて欲しい」とか「駅前で美味しいたこ焼きを食べられることを知らないか?」とか聞かれたことがあります)、単に今目の前にある仕事をこなしていれば良いという仕事やないと思っています。

自分自身が住む街や都市を好きになって、基本的に人の役に立ちたい、そんな公務員の仕事、ウチは結構好きでして。
その公務員の仕事を続けるにあたって、これから大事になってくるのはやっぱり「人と繋がる」ということだと思うわけです。

ところが、世間の流れに反して実に役所というところは閉鎖的で、例えば、観光イベントを大阪市が主催しても、新しい制度を周知しても「知らなかった」と言われてしまうほど広報下手だったりするのです。
こんなにも一般の人は「人と繋がる」ことを大事にしだしているのに……

なんとももったいないなあ、と。

この1年Twitterで広報の真似事をやってみたり、関連部署に提案してみたり、ま、地味に仕掛けてきたのですが、どうにも反応が悪い。

だから……来年は、本気で仕掛けてみたいと思います。
誰もやらないから、

  • 一生懸命働いている公務員を応援します。
  • 役所が直接やらない「人と繋がる」広報をやります。
  • 「こいつあほちゃう?」と思えるほど、日本一(ちょっと言い過ぎなので、とりあえず「大阪一」)目立つ公務員になります。

来年の年末「人と繋がる」ことを実感できるように、目一杯走り続けたいと思います。

「終わりのはじまり」

ここから再スタートです。