ムーンビームマシン「月雪の娘」見どころ満載、華やかな和風ファンタジー

今年はあまり観劇できていないなぁと思っていた所、Facebook友だちが出演される舞台を観に行く機会に恵まれました。

ムーンビームマシンの10周年記念公演とのことですが、観るのは初めて。ちらしやSNSでお芝居を観に行こうと思うことはあっても、なかなか新しいところに手を出すというのは難しいんですよね。こうやって友だちからのお薦めは興味の幅を広げられるので嬉しい限りです。

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歌、ダンス、殺陣、三味線と見どころ満載すぎる

斬らねばならぬのは、真実の愛か運命か

ひとり彷徨う盲目の剣士
その名を腥風(せいふう)の風翔(かざと)
彼の振るう剣は、まるで三日月のように鋭く冷たい

透き通るような白き肌の女
その名を千雪(ちゆき)
雪女と人間のあいだに生まれ、哀しき運命を背負った娘

ふたりは、あの雪の夜に出逢ってしまった

小泉八雲が記した雪女(→青空文庫)を下敷きにしたストーリー。人間の巳之吉と雪女のお雪の間に生まれた10人の子ども。その娘の一人、千雪は雪の夜に夜盗に襲われるも、呪いを掛けられた盲目の剣士・風翔に救われる。
自身と妹にかけられた呪いを解くことを望む風翔が得た力は誰を切り、誰を救うのか?

物語は風翔にかけられた呪いを軸に進みますが、オープニングから迫力ある歌とダンスで登場人物を紹介し、その後も遊女の艶やかな舞、寺に暮らす子どもたちのアイドルのようなダンス、炎の蜘蛛のバレエをベースにした踊りと力強い三味線の音色、そして要所要所の迫力ある殺陣と2時間の劇中一度もダレることがありません
盛りだくさんにもほどがあるという感じで、舞台にたつ一人一人が持つ技能、魅力をしっかりと引き出しています
特に、炎の蜘蛛を演じた中内彩美さんの体の隅々まで制御した動きは目が引き付けられました。あと、遊女の舞はほんとドキッとしますね。

ただ、個人的にはそれぞれのパフォーマンスは楽しめたものの、色々なことを盛り込みすぎて物語には入り込めなかったなぁ。
登場人物が多いのもあるんですが、雪女の娘と盲目の剣士という軸となるストーリーに、それぞれの登場人物が持つ要素がサイドストーリーとして、しかもちょっと表に出すぎじゃないのというくらいでてくるので、もう少しそぎ落としてもいいんじゃないの? と思ってしまいました。岡っ引きの優秀な子分の浅葱の話とか、遊郭のおかみのむらさきさんだとか、亜紀彦の持っている印とか、遊女と不器用な男の恋だとか……風翔の慟哭とトーンが違いすぎてもったいない。
ラストシーンも歌とエンドロール、暗転、権十郎を中心にした後日談と来たので、「あれ、こっちで締めるの?」と思ったら、もう一度暗転で、風翔のシーンになったので「あぁ、やっぱりこっちやよね」という気分になりました。
良い舞台を観たら暗転同時ででも拍手したい私にとっては、拍手のしどころが難しくて、つい。映画やテレビドラマのような映像的な表現だなぁと思いましたが、権十郎が去ったら暗転せずに風翔が下手から現れても良い気がします。

役者さんやダンサー、三味線奏者と魅力ある表現を楽しませて頂き、本当に楽しかったです。
カーテンコールでも触れていましたがこの舞台は再演で、初演の時は千穐楽が大雪だったそうで……今回も台風直撃ですね。無事、明日の千穐楽が迎えられ、演者も観ている人も幸せな気持ちになれることを祈っています。

公演名 ムーンビームマシンvol.10「月雪の娘」
公演期間 2017年9月15日(金)~17日(日)
場所 HEP HALL
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があ

大阪生まれ・育ち・勤めの闘う(?)公務員。
一般事務職で採用されたのに、今や福祉職だと勘違いしている人が大多数。濃い顔付きから沖縄人やらアラブ人やら間違える人大多数。違う、違うんだよ-