天王寺雑記:お寺のまちdeキャンドルナイト

infoこの記事は2013年2月2日に書いたものです。
現在とは紹介させていただいている内容が異なる可能性がありますのでご注意ください。

大阪は比較的平坦な都市ですが、大阪城の付近だけは”上町台地”が隆起しています。
私の勤める天王寺区も上町台地エリアにあたるのですが、仕事で歩いていてもこういう変化のある地域は楽しいものです。

そんな上町台地エリアでは上町台地マイルドHOPEゾーン協議会が中心になって、一昨年から”オープン台地 in OSAKA“という街の魅力を発信するイベントを1月26日から2月17日までの間に開催しています。
ワークショップや展示、興味深いイベントが一杯なのですが、今回はその一つ”お寺のまちdeキャンドルナイト”をご紹介。

“お寺のまちdeキャンドルナイト”は天王寺区に残る7つの坂”天王寺七坂”のうち、幹線道路になっている”逢坂(おうさか)”を除く6つの坂をキャンドルで灯す試み。
天王寺七坂の周辺はいわゆる寺町で、大阪の中でも静かな街並みが印象的です。観光ではミナミのような賑やかな街をイメージする方が多いかと思いますが、静かに街を見るならぜひ一度訪れて欲しい地域でもあります。

では、天王寺七坂を南側から順に。

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逢坂(おうさか)

一心寺前逢坂は現在、国道25号線の天王寺公園北口から四天王寺の交差点までの幹線道路になっているため、今回はキャンドルは設置されていないのですが、道路沿いにある一心寺の門前にキャンドルを飾って頂いています。

一心寺は宗旨を問わず参詣・納骨ができるお寺で、私の仕事でも遺族のおられない方の遺骨を斎場から納骨させていただいていたと聞いており、関わりの深いお寺。
骨仏の寺としても有名です。

こちらでは門前の坂の左右にキャンドルを並べるだけではなく、ハートの形に並べてくださっていました。

写真(仁王像)

仁王像

平成9年に再建された、山門は左右に全裸の仁王像がライトアップされており、キャンドルを見下ろしています。

あまりの迫力に一瞬立ちすくんでしまいました。

天神坂(てんじんさか)

写真(天神坂)

天神坂

天神坂は安井神社に通じる場所にある坂です。
安井神社は菅原道真公を祀っているため、こういう呼び方になっているようです。

安井神社は大坂夏の陣で真田信繁(一般的には真田幸村の方が名が通っていますね)が戦死したと伝えられており、境内に碑が建てられています。

また、写真の後ろに少しだけ見ることができますが、古来七名水として知られた「安居の清水」があったと言われていることから、坂の下端から神社脇まで、疎水が設けられています。

清水坂(きよみずざか)

写真(清水坂)

清水坂

清水坂は清水寺の北側のある坂で、階段坂になっています。

緩やかに左に曲がる坂で、階段際にキャンドルを並べてあるとそのラインが本当に美しい坂です。

清水寺は一般的には京都のお寺が有名ですが、こちらはその京都の清水寺を模して作られたので、「新清水寺」とも呼ばれています。
また、その境内には大阪市内で唯一の天然の滝「玉出の滝」があるそうで……すみません。今回、これを書くのに頂いたリーフレットなどを見てはじめて知りました。

いやぁ、まだまだ天王寺を知らないですねぇ。

愛染坂(あいぜんざか)

写真(愛染坂)

愛染坂

愛染坂は勝鬘院(愛染堂)の南側にある坂。

ちょうど大阪星光学院高校とも接した場所にあるので、昼間から夕方に通ると、同校の陸上部や体育系のクラブの練習でこの坂を駆け上がっている光景が見られます。

勝鬘院(愛染堂)は大阪では一般的に「愛染さん」と親しみをもって呼ばれる縁結びや夫婦円満の願いを込めて多くの人が訪れます。夏の愛染まつりは天神祭、住吉大社とともに大阪3大夏祭りにあげられます。

口縄坂(くちなわざか)

写真(口縄坂)

口縄坂

口縄坂は松屋町筋から夕陽丘に向けて伸びる細い坂。

名前の「口縄」とは大阪の古い言葉で「蛇」の意味で、坂下から歩くと緩やかな石畳の坂の途中から、蛇が頭をもたげるように旧な階段坂に変わります。

「夫婦善哉」を記した織田作之助さんが天王寺七坂で一番愛した坂と言われており、南側に文学碑があります。

源聖寺坂(げんしょうじざか)

写真(源聖寺坂)

源聖寺坂

源聖寺坂は松屋町筋から生玉神社の南門付近に伸びる坂。

口縄坂とはまた雰囲気の違う石畳の美しい坂で、途中から階段坂になり緩やかに右にカーブします。
このゆるやかなカーブのおかげで、キャンドルナイトには一番向いた坂だと思います。坂の下からでも、上からでも雰囲気のある歩いていて素敵な坂でした。

真言坂(しんごんざか)

写真(真言坂)

真言坂

七坂最後の一つは真言坂。

千日前通りから生國魂神社の北側鳥居と石段の前に通じる七坂で唯一南北に延びる坂です。

坂の周辺の建築物が他の坂と違ってマンションやホテルなので、ちょっと残念なところがありますが、凹凸の少ない石畳で一直線に生國魂神社まで伸びる見晴らしの良い坂です。

生國魂神社では毎年6月30日には厄災・病を払う「大祓式」、7月11・12日には「いくたま夏祭」、8月11・12日には「大阪薪能」、9月の第1土曜日に上方落語協会が主催の彦八祭りが行われており、近隣の人々にとっても親しみ深い神社です。

写真(キャンドルナイト)七つの坂を巡って思ったのは、新しいものを作るだけが町の魅力ではなくて、そこに今あるものをどう感じて、どう伝えていくかがやっぱり大事なんだろうな、ということ。

このキャンドルナイトでは七坂だけではなく、下寺町に並ぶお寺の門前にもキャンドルが並べられていました。また、愛染坂のキャンドルは星光学院の高校生達が並べてくれていたり、それぞれの坂の側には近くに暮らす町の方々がリーフレットや案内を配ってくださっていました。

決して派手な光ではありませんが、キャンドルナイトの光を見ながら、また昼にも回ってみようと感じた一日でした。

今回のキャンドルナイトは明日2月3日(日)まで。17:00~20:00の間点灯します。
他にもオープン台地として色々なイベントをやっていますので、興味のある方、上町台地、天王寺区にぜひいらしてください。

撮影した写真は整理してあとでfacebookにアップするつもり。

 

ABOUTこの記事をかいた人

があ

大阪生まれ・育ち・勤めの闘う(?)公務員。 一般事務職で採用されたのに、今や福祉職だと勘違いしている人が大多数。濃い顔付きから沖縄人やらアラブ人やら間違える人大多数。違う、違うんだよ-