写真(クロムモリブデン パンフ)

観劇雑記:クロムモリブデン「連続おともだち事件」

写真(クロムモリブデン パンフ)

写真(クロムモリブデン パンフ)先日、2chのまとめサイトにこんなネタがのってました。
“結婚式の招待状だしたら参加者0でワロオタアwwwwwwww”

……笑い事ではありません。
ウチのように友だちの少ない者にとっては、こんな恐ろしい話は……あぁ、結婚式やらなくて良かった……

レンタルフレンドという商売があったり、一方で”おひとり様”だなんてひとりカラオケ、ひとり焼肉。なんとなくびっくりするよなぁと思いながら、ついついクロムモリブデンの公演パンフをもう一回読み直したのでした。

と、いうわけで、クロムモリブデン初観劇。「連続おともだち事件」です。

レンタルフレンドを派遣している会社では最近業績が伸びてない。
上司にはっぱをかけられ、社員たちは、おともだち勧誘セールスを始めることになる。
彼女を紹介したり、脅したり、様々なやり口でおともだちを獲得しようとする社員。
その結果おともだち被害者を生むことに。被害者たちは何とかレンタルのおともだちと手を切ろうとし、裏切り、借金を重ね、苦悩する。そんな彼らをボランティアでおともだちになろうとするメンタルフレンドの面々が放っておかなかった。
ついにはレンタルフレンドとメンタルフレンドのおともだちを奪い合う、血で血を洗う抗争が巻き起こる。どちらも間違ってる!

クロムモリブデンは現在は東京を中心に活動されていますが、元々は大阪芸大出身のメンバーが中心。
実は、大阪で活動されている頃はまーーーったく知りませんでした。
2009年に演劇集団キャラメルボックスの公演「さよならノーチラス号」に、クロムモリブデンから森下亮さん、久保貫太郎さんが客演され、その時の演技とあふれ出る個性にKOされてしまったのでした。
で、いつかはクロムモリブデンを観に行こうと思いつつ……なぜか3年近く経ってしまったわけです。
3年も経ってしまうと、「もういいか……」と思ってしまいがちなんですが、今回は他の公演パンフに挟まれていたこの公演ビラの妖しさと、ビラに書かれたストーリー紹介に惹きつけられてついついチケットを購入……初体験です。

cromemolybdan02今回は赤い観覧車でおなじみのHEP NAVIOの8階、HEP HALLで。
ホール内に入ると、開演前なのに舞台に人が。
頂いたパンフレットを見ていると、開演前は舞台上で生演奏している模様。しかも、なぜかテルミン……うーん、妖しい。
開場から開演までおおよそ30分間くらいyasuskiさんという方が演奏されていました。へぇ。

さて、開演。
ボッチで座っているアリヒロ(花戸祐介)の元に、突然飛び出してくるマコト(森下亮)。
マシンガントークでレンタルフレンドを紹介。
えええっ! このペースで90分の上演時間持つの???
と、圧倒されていると、出演者の全てが、本当にハイテンション、ムダに大きな動き、所々に突っ込む笑い。
ボランティアでおともだちになろうとするメンタルフレンドが登場するともう笑いをこらえるのに必死になるシーンが続出。

シーンを細かく繋ぎながら、その時々にダイナミックに舞台上を駆け回り、飛び回る。
音響もHEP HALLとは思えないくらい響きが良く心地良い感じがします。

ストーリーに必死に食い下がっていながら見ていたのですが、途中からはその瞬間瞬間の役者さんの演技、パフォーマンスについつい笑いと感嘆の声を挙げてしまいました。
個人的には森下亮さんのついて行けないほどの台詞回し、久保貫太郎さんのあり得ない身体能力、セクシーなんだけど何か妙な幸田尚子さん辺りがツボでしたね。あと、テルマ(渡邉とかげ)が可愛いです、付き合ってください。

クロムモリブデンって、こんな舞台をしはるんやぁ……でも、これはなかなか人に薦めにくいなぁ。
ストーリーが追いにくいので、観劇になれていないと「え? 何がどうなったの?」と気になって何かよく分からないまま取り残されそうな感じ。

いやぁ、面白かったです。
大阪公演は31日日曜日まで。公演の詳細は公式ホームページで。