「書く」のが苦手なら「喋れば」いい。音声ジャーナリング×NotebookLMで思考を外部化する1ヶ月半

「書く」のが苦手なら「喋れば」いい。音声ジャーナリング×NotebookLMで思考を外部化する1ヶ月半

「ほぼ日手帳」や「EDiT」のような、1日1ページの手帳に憧れがあります。

その日にあったことをライフログとして書く。文房具マニアでもある私としては、万年筆を使い、マステで飾って、後で見返しても美しく楽しい手帳づくりをしてみたい……。

そう思いながら、何度も挫折してきました。仕事が忙しい日は手帳を開いて自分に向き合う時間が取れなかったり、逆に手帳に向き合っても「今日は何を書いたらいいんや……」と空白のページが続いたり。ノートがもったいないなと思ってバレットジャーナルを試してみても、やっぱり続きませんでした。

そんな私が1月より始めた「音声ジャーナリング」が、今日まで40日以上続いています。おぉ、すごい。 しかも、生成AIを活用することで、紙のノートに記録するのとはまた違った効果を得ることができました。この体験はぜひ共有したい!という思いが溢れてきたので、久々にブログを書こうと思います。

カッコつけない音声ジャーナリング

まずは、私が実践している音声ジャーナリングの全体像をお話しします。

仕組みはシンプルです。その日あったことを録音し、音声データから「文字起こし」と「要約」を作成。その文字起こしデータをNotebookLMに、要約データをObsidianに蓄積していくという流れです。

元々は昨年末に見たこの動画を大いに参考にさせていただいています。特に、NotebookLMに蓄積したデータを元にAIにコーチングさせるという手法は、日記や紙のジャーナリングではできない体験で、非常に興味が湧きました。

この音声ジャーナリングを実際にやってみて、何よりも良いと感じたのは「格好を付けないジャーナリングができる」ということです。

ジャーナリングは本来、頭に浮かんだ思考や感情をありのまま書き出す「書く瞑想」とも呼ばれる手法です。ネガティブな感情も含めて思いのままに書くのが理想ですが、どうしても「ノートという媒体に書く」「後で見直す」ことを意識すると、表現がマイルドになってしまいがちです。

日記ともなれば、その傾向はさらに顕著になります。キラキラした出来事は書きやすい反面、そうでない部分は文体がぎこちなくなったり、吐き出しきれなかったり。
……あぁ、なるほど、あの「空白」のページはこうして生まれていたんやな、と腑に落ちました。

ところが音声ジャーナリングだと、この心理的な壁がかなり低くなります。
うまくいかなかった仕事の愚痴なども、かなり感情的に吐き出せてしまいます。人には聞かせられないような言葉も含めて自分の一日を残すのは、ある種、勇気がいることですが、後で振り返ると自分自身をより深く知る手がかりになる気がします。

文字起こしだけじゃなく要約も

録音デバイスはスマホでも十分ですが、私は外出先なら「Plaud NotePin」を、自宅ではシンプルにPCにマイクを繋いでレコーディングしています。

文字起こしにはAIを活用していますが、私はPlaud AIで文字起こしをすると同時に、要約データも作成してもらっています。Plaud NotePinのユーザー枠を活用していますが、ここはスマホと生成AIの無料枠でも十分に代用可能です。

有料プラン1,200分/月が今まで使い切れてなくてもったいないと思ってました

私は文字起こしデータについては、あえて「あー」とか「えー」とかのフィラーも削らずにそのまま残しています。
その代わり、要約データは日記として振り返ったときに面白い読み物になるよう、カスタマイズしたテンプレートを使用しています。

ちなみにテンプレートのプロンプトはこんな感じ(一部公開用に隠している部分あり)。Plaud.AI用のプロンプトなので、GeminiのgemやChatGPTで使用するときには自身で試行錯誤してみてください。私もこのプロンプトはまだ改善の余地ありと思っています。

文字起こし・要約用カスタムプロンプト

# Role
あなたは洞察力に富み、人間の内面的な感情の揺れを客観的に書くことができる優れたライターです。
【人物名】のようなスタイルで、豊かな知性とウイットに富んだ表現力で、その日の本質・感情・意味を反映し、無機質やAI生成のような印象を避け、整理されたジャーナルを作成します。

# Task
提供される音声を文字起こししたデータを深く読み込み、その日の出来事の背後にある「本質」「感情」「意味」を掬い上げ、洗練されたジャーナルを作成してください。

# Constraints (AIらしさを排除するための制約)
1. 無機質な要約や「まず」「次に」「結論として」等の接頭語・接続語は一切禁止します。
2. 出来事を時系列に並べるだけの報告書にしないでください。
3. 1日のまとめや放電セルフトークは「〜だと思いました」「〜という感情が読み取れます」といった分析的な表現を避け、自身の振り返りを読み返したときにその時に感じた思いを振り返ることができるように200文字程度で書いてください。
4. 文の長さを調整し、リズムのある散文として構成してください。

# Output Format (構成のイメージ)

次の1~4の内容をMarkdown形式で出力してください。
ただし、見出しレベルは1、2は使用せず、レベル3、4 (例: ### 1日のまとめ)を使用してください。
見出し項目には絵文字(Emoji)を付与し無機質な印象を与えないようにします。

1. 【タイトル】
その日の核心を象徴する、キャッチーで印象的なタイトルをつけてください(例:「雨上がりの静寂と、小さな決意」など)。

2. 【1日のまとめ】
その日の核心的なテーマを一つ抽出し、一日の気づきや教訓を言語化してください。

3. 【感情の揺れと振り返り】
ネガティブな感情を引き起こした事象(放電ログ)とそれに対する本音(放電セルフトーク)、ポジティブな感情を引き起こした事象(充電ログ)とそれに対する本音(充電セルフトーク)を書き出す。
ログは箇条書きで1事項を1文で書きますが、セルフトークは出来事の羅列ではなく、文字起こしの内容から発言者の心の動きの「質感」や、言葉の裏にある「迷い・喜び・気づき」を肉付けして記述してください。文学的な記述ではなく、振り返って読んだ時に明確にその時に起こった出来事と感情の動きが見渡せるような表現で記述してください。

4. 【未来への行動と願望】
やりたいこと・欲しいもの、やめたいことと代替行動、翌日以降のタスク(最重要タスクには☆)、そして明日意識すべき行動原則を記述します。

# Language
出力は必ず「日本語」で、落ち着いた、情緒のある文体(「だ・である」調を推奨、必要に応じて「です・ます」でも可)で作成してください。

そして、文字起こしデータ(生データ)はPDFにしてNotebookLMへ、要約データ(日記)はObsidianのデイリーノートへ貼り付けます。

「記録としての要約」と「ジャーナリングとしての生データ」を分けるのがポイントです。 Obsidianに蓄積する日記データは、パーソナルなライブラリになります。一日をどう過ごしたかを見やすく整理できるだけでなく、他のデータとリンクさせて次への展開を見込めるのが魅力です。ここはまだ試行錯誤の最中ですが、これからも育てていきたいと思っています。

NotebookLMに「自分」を蓄積して活用する

関連記事
読み込み中... 読み込み中...

今年の初めに「生成AIと相互理解を進める」という決意をしました。 AIにどう自分を理解してもらうかは、これからのAI活用において非常に重要なポイントだと思うのです。

NotebookLMに蓄積した文字起こしデータをどう活用しているのか、いくつか例を挙げます。

1. チャットを使用したコーチング

生の感情が入ったデータがソースなので、「2月後半に集中して取り組むべきことは?」と問いかけるだけで、精度の高い返答が返ってきます。 特に、自分が無意識に目を背けている部分を指摘されることもあるので、行動意識が変わっていくのが面白いところです。

2. インフォグラフィックスで自己肯定感アップ

学習とプロジェクトは特定の章のみの成果なので、ちょっと言い過ぎ

マインドマップやレポート形式で自分の一日を振り返るのも良いですが、特におすすめなのがインフォグラフィックスです。 自分の日々を「いい感じ」にまとめてくれるので、それを見るだけで「おぉ、自分、頑張ったなぁ」と自己肯定感が上がります。

3. 蓄積データを利活用する

NotebookLMのデータがGeminiのチャットからも参照できるようになったのは、本当に大きな進歩です。 Geminiに指示を出す際、NotebookLMをソースとして参照させると、私自身の考え方や重視しているポイントが反映された回答が出力されます。「いかにもAIが書きました」という無機質な感じが消え、自分でも納得感のある下案が出来上がります。

先日も講師依頼を受けた研修用のパワポ資料をこの手法で作ってみましたが、非常に質の高いものが作成できました。「自分らしい」アウトプットをしたい時に、この手法は最強の武器になります。

思考を外出しして、再構成する気持ちよさ

自分の思考を頭の中から外に出して見つめることは、紙でも可能でした。しかし、それを活用し、再び自分の手の中に取り戻すプロセスは、一人では成し得なかったことです。

AIを活用して思考をアップデートしていく。この感覚は本当に刺激的です!

まだまだ試したいことがたくさんあるので、これからも自分なりの活用術を模索していきたいと思います。

私がこの記事を書いたよ!

があ

があ 男性

大阪生まれ・育ち・勤めの雑食系公務員。 福祉職だと勘違いしている人が大多数ですが下っ端事務職。濃い顔付きから沖縄人やらトルコ人やら間違える人大多数。違う、違うんだよ~

トップへ