- 2014年10月25日
Dステ15th「駆けぬける風のように」食わず嫌いはいけません
週末、金曜日の夜に観劇のために梅田芸術劇場シアター・ドラマシティへ。 ワタナベエンターテイメント(ナベプロ)所属の……
正月明けに写真好きをざわつかせているAdobeからの発表。
PhotoshopとLightroomに20GBのストレージがセットになった「フォトプラン20GB」という破格のプランがあるのですが、1/15より新規申込みが廃止、既存のユーザーも月額料金が値上げ(¥1,180/月→¥1,780)という内容です。
50%以上の値上げで、年額で7,200円の負担増はなかなかに辛いところがありますね。
1/14までに年間払い¥14,080に切り替えできれば、とりあえずは今までとほぼほぼ変わらない価格で運用できるということを聞いて、なんとか一昨日年払いに契約を変更してひと安心。
……なんですが、なにしろAdobeさんって、結構頻繁に価格改定するので、この機会に「脱adobe」も真剣に検討してもいいかなと思ってしまいました。
なにしろ、私、地方公務員なのでデザイン関連のアプリやサービスに投資しても、それを仕事(収入アップなど)で回収できないんですよね。趣味でやっていく身にはサブスクをどこまでで抑えるのは結構大切なところです。
さて、話題のフォトプランですが、PhotoshopとLightroom、Lightroom Classicが月額料金で使用制限なく利用できるサブスクリプションサービスです。
Photoshopはプロのデザイナーや写真家も使用する写真・画像編集アプリ、Lightroomは写真を効率的に管理し編集や現像をするアプリで、クラウドストレージを用いて編集するLightroom(無印)と、ローカル環境を得意とするLightroom Classicがあります。
アカウントを確認すると、その他に計20のサービスが利用できることになっていますが、PhotoshopとLightroom以外で、「脱adobe」に検討が必要なのは私の場合は以下の3つ。
この辺りが、他社のサービスで満足できる環境が同じ程度の額で整えられるのであれば、「脱Adobe」ができることになります。では、それを検討していきましょうか。
写真・画像編集アプリのPhotoshop、これについては、実は個人的には代替案が既に確立しています。
Adobe対抗の急先鋒、SerifのAffinity Photoを本気でおすすめします。
他にもフリーの写真・画像編集アプリはあるのですが、Photoshopに近い機能を持ち(処理によってはPhotoshopより速い)ながら、サブスクリプションモデルではないというのが「脱Adobe」の動機づけになります。
また、iPad用のアプリも別料金ながら用意されており、iPadでもフル機能で利用できます。PhotoshopはiPad版は機能制限があり、PC版との併用が前提で使い勝手が異なるので、その辺りもAffinity Photoの優位なところでしょう。
一方で、最近Photoshopで力が入っているAI関連の機能は、Affinity Photoではかなり遅れている印象です。
Serifは昨年Canvaに買収されたのですが、あまり大きな動きがありません。若干その辺も不安点ではあるのですが、Canvaの各種サービスとの連携や(AI関連の企業も買収しているので)AI関連の機能向上が図られれば、益々魅力を増してくると思います。
ちなみにアプリの価格は10,400円……だったはずですが、見に行ったら6,590円になっていました。価格改定した??
年に数回セールを行うので、そこを狙って購入した方が良いかと思います。
フォトプランで一番大切なアプリがLightroom Classicです。
スマホのみで写真を扱う人であれば、Lightroom(無印)を使う場合もあるのでしょうが、保存場所がクラウドストレージのみ、20Gや1TBでは写真をたっぷり扱う人には全く足りません。
結果、ローカル環境で写真を管理するLightroom Classicが重要になってきます。
Lightroom Classicでは、写真の管理に加え、RAW現像(カメラで撮影した生のデータを調整して仕上げる作業)がスムーズにでき、これの置き換えが「脱Adobe」の最重要点になります。
カメラ会社が提供しているRAW現像アプリもありますが、ここはLightroom Classic並のRAW現像が可能なLuminar Neoを代替案にします。
Luminar Neoはウクライナに拠点をもつSkylum社が販売するアプリケーションです。Lightroom Classic同様に写真をカタログ管理する機能があり、PhotoshopやLightrroomよりも早くにAI を活用した画像編集機能を搭載しました。
電線やカメラレンズについて写真に書き込まれたほこりなどの除去をワンボタンで行えたり、ピントが甘いボケた写真をかなりの精度でくっきりとシャープネスをかけることができたり、空を置き換えることができたりとAIと意識せずに補正や編集が可能です。
若干、Lightroom Classicよりも動作がもっさりとしているところはあるのですが、豊富なフィルターなども含め写真の現像(編集)は触っていて楽しいアプリです。
一方で、これをLightroom Classicの置き換えとして考えると、少し躊躇することが三点あります。
一つはカタログ管理機能Lightroom Classicと比べるとかなり弱いこと。
写真に5段階の評価やフラグは付けられますが、メモを付けたり、色分けしたりといった分類管理するにはちょいと弱すぎます。また、カメラから写真を取り込み、ファイル名を変更してといった一連の作業をできないのも痛い。
次にこれはかなり個人的なことですが、左手デバイスとして使用している「tour box」特にトグルやダイヤルスイッチとの相性が悪いことです。
写真の現像には、各種の数値を調整して思う通りの画像に整えていくのですが、Lightroom Classicではダイヤルを回せばその数値を思う通りに変更できるのですが、Luminar Neoではダイヤルを回しても数値が変更できず、カーソルをマウスで掴んでドラッグするか数値を入力しなければいけません。
この操作の差は大きく、1枚の写真の調整にLightroomの3倍くらい時間がかかってしまいます。
最後に価格の問題。Luminar Neoは基本は買い切りのアプリだったのですが、サブスクリプション型のアプリに移行しており、月額換算だと1,480円(年額17,980円)の金額が提示されています。結構頻繁にセールをするのですが、余計な追加コンテンツなどを抱き合わせて割引率を高く見せたりする見せ方も印象が悪いです。
……あれ、これLuminar Neoをリストラした方がいいんじゃね??
フォトプランに付属している20GBのクラウドストレージですが……これは正直、あってもなくても影響がないというのが正直なところ。
20GBというサイズもありますが、これをこれからも存続する1TBのサービス(月額2,280円)に変える必要性があるかというと「無いな」というのが正直なところ。
GoogleドライブやDropboxのような他のクラウドストレージサービスと異なりPCのローカルフォルダとの同期ができないのです。そうなると1TBもの容量は必要がなく、もしも同期できた場合は1TBでは少なすぎるという……中途半端だなぁ。
他のクラウドストレージを契約しているのであれば、「脱adobe」は容易ですね。
チェックしてみるとAdobe Fontから40種のフォントをインストールしていました。
……これもなかなか代替が見当たらなそう。
Adobeフォントで特に気に入っているものがあるので、他のサービスでは使えないときにどこまで満足できるかは難しいところ。
代替案としてはフォントメーカーのFontworksの「mojimo」がいい感じ。エヴァフォントこと「マティスEB」などの特徴的なフォントを狙い撃ちで使うのもありだし、「manga」や「live」など権利関係もはっきりしているのも良いところ。
お金を払ってでも使いたいフォントプランではあるけれど、じゃあおまけでついてくるAdobe Fontから置き換えるかというと……ちょっと違うんだよなぁ。Adobe Fontで満足しているならいらないし、置き換えというより「マティスEB」を使いたいから「mojimo-eva」を契約するようなどちらかというと+αのサービスという感じ。「脱Adobe」でコスト減を図りたいなら目的違いですね。
画像生成AIは無料でもできるところが多いので、Adobe Fireflyにこだわる必要があるかというとそうでもない。
ですが、私がよく使っているStable Diffusionをローカル環境で運用するにしても、著作権などの問題がグレーな場合が多く、その辺りが「一応」クリアになっているAdobe Fireflyの使用環境を残しておくのは決して悪い選択肢ではないんですよね。
とはいえ、フォトプランを解約してもFireflyが使えないわけではないし、月25クレジットで試せるなら、代替案との併用で十分かな。
こうやって見てみるとフォトプランに含まれるサービスが月額1,780円(年額21,360円)に値上げになっても結構妥当な感じがしますね。
特にLightroom Classicと同じように写真管理・現像できるアプリで同等の機能を持つ競合品を見つけられるかどうかがポイントになってきそうです。
Luminar Neoでは満足できる写真管理はできなさそうなので、それに変わるアプリが見つけられないなら甘んじて値上げを受け入れるしかなさそうです。
……というか1TBプランはいらないから、20GBプランを残しておいて欲しかったのが正直な本音。この辺、難しいところだよなぁ。
とりあえず次の更新のタイミングまでに「脱Adobe」を見据えたアプリ、サブスクの整理をしたいところです。
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