- 2020年12月31日
2020年まとめ1 コロナ禍で公務員としての仕事が変わった1年でした
なんだかブログやTwitter、Facebookを見ていたら、お友だちの公務員が色々と「今年のまとめ」を書いていました。……
大阪経済大学・臼田准教授のゼミで自治体運営シミュレーションゲーム「SIMULATIONおおさか2025+」をプレイしていただく機会に恵まれました。
5月に行った完成披露+体験会と異なり、今回のプレイヤーはゼミに所属する大学生。
公務員志望の人はいるものの、地方自治体が実施する事業や財政を考える「SIMULATIONおおさか2025+」は難しいかもなぁと思いながらプレイしていただきましたが、登壇させていただいたこちらも学びになることの多いセッションになりました。
今回は大学生がプレイする「SIMULATIONおおさか2025+」で見た景色と、そこから感じたことなどをちょっと共有します。
「SIMULATIONおおさか2025+」は架空の自治体「おおさか市」の事業予算を話し合いによって決めていく自治体運営シミュレーションゲームです。
大元の熊本版、その改良版のふくおか版をアレンジ、舞台を大阪に移し2025年の大阪万博後の2030年問題・2040年問題に直面する自治体職員(局区長幹部)としてプレイします。
今回はゼミの90分間での実施。
前もって臼田先生より自治体財政に関しての講義を行っていただいており、ゲームをいきなり始めても良いとことで、説明は最小にしてゲームを開始しました。
学生が「おおさか市」の局長・区長になるとゲーム開始とともに議論が白熱します。
まず最初に驚いたのが、現役公務員が「SIMULATIONおおさか2025+」をやると、社会情勢を見ながら先に「この新規事業をやりたい」という話になりがちです。しかし、今回の1チームは「○○の事業いらないよ」「ウチの局のこの事業はやめましょう」とガンガンと現行事業の廃止を決めていき、議論時間のほとんどを事業の廃止で費やしていました。
新規事業は残り1分で決めるみたいな予算編成でしたが、新規事業を決めるときにはなぜかビシッと意思統一ができていました。
予算編成ターンを終えて、市会(市議会)ターンになるのですが、ここでも驚いたことがいくつも。
一つは、やはり議会で予算を議論することということのイメージが沸かないのか、最初の頃は議員質問にうまく答えられません。聞かれていない事業のことを話したり、自分は反対だけど他の局区長の意見でと話したりと、なかなかに新鮮な議会ターンが繰り広げられました。
そんななか、議員からの質問にうまく答弁ができたプレイヤーになんと他の局区長、議員からの拍手が起こっていました。
市会答弁の場を経験して知っている臼田先生やゲーム制作のコアメンバー・てるみんはその場を見て大爆笑。「こんな拍手もらえるような答弁やってみたい」とのこと。
そんなこんなで、90分はオーバーしたんですが積極的にゲームに集中してもらって無事終了。
短い振り返りの中でも、まちづくりや社会問題を広い視野で学んでもらえたことが感じられて、やってよかったなぁと思った次第。
それにしても、大学生の発想は柔軟で、事業の選択も大人とはかなり違うのが本当に面白かったです。
5月の体験会ではほぼ全チームが廃止した事業が最終段階でも残っていたり、高齢者向けの施策よりも子ども向けの施策の廃止を選択する傾向があったのは意外でした。
若者重視の施策と考えていても、実際にその若者にとっては響いていなかったり、乳幼児など次世代への投資を重視するというよりはフラットに全ての事業を考えている様子も感じられました。
いやあ、面白かったですね。
90分で最上のゲーム体験ができるかというと、ちょっと調整が必要ですが、ゲームに込められたエッセンスは十分伝わったかと思います。この経験が、学生の皆さんの何かを動かしてくれていたら最高です。
「SIMULATIONおおさか2025+」は大学生が体験しても十分学びになる良いツールになったと思うので、また来年も幅広い世代で実施してもらえるように準備したいですね。
興味のある方はぜひお問い合わせください。
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