- 2016年10月1日
天王寺区広報紙10月号「大阪市立環境科学研究所」公立で唯一の……
天王寺区広報紙10月号を発行しました。 今回のクローズアップ天王寺は大阪市立環境科学研究所(通称「かんかけん」)。大阪府……
『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード』(以下、「地方公務員アワード」とする……と書くと公務員っぽい)の授賞式に、今年度の受賞者として三連休前にお休みをいただいて参加させていただきました。
[blogcard url=https://www.holg.jp/award/2022-02/]
本当にありがたいことに、ヤフー株式会社、株式会社トラストバンク、自治体通信、株式会社VOTE FORの協賛4社からもご評価いただき、過去の受賞者も含めて最高の5冠となりました……いいのか、ホンマにこんなに高評価で。
レッドカーペットを歩かせていただいて、審査員を務められた過去の受賞者さんや協賛各社の皆さん、推薦者や平日夕方にも関わらず会場で応援いただいた方の前でコメントするという貴重な機会をいただきました。
……が、壇上に立つと感極まってしまいまして、トリだったのにかなり不本意な受賞者コメントになっちゃったので、ここでやり直しさせていただければ、と。
ありがとうございます。この場に立たせていただいている今もまだふわふわとしています。
なんでここに私が立っているんでしょうね。
ただいま6時○分です。時間がかなり押しているので手短にしたいと思いますが、平日のこの時間、私はこの場所に立っていますが、全国の多くのケースワーカーはまだ福祉事務所に残ってケース記録を書いていたり、頭を悩ませていたり、忙しくしている人もいるんじゃないかと思います。
先ほどの紹介動画にもあったとおり、私の作った索引は「自分が楽をするため」のもので、私が楽なら隣の人が楽になるかも、他の福祉事務所のケースワーカーが楽になるかもと思って配布しています。
今、この場に「スゴい公務員」として立たせていただいていますが、私は自身を「スゴい公務員」とは思えずにいます。
私はケースワーカーとしてはあまり優秀ではありませんでした。感情的でよく受給者に怒っていましたし、他のケースワーカーと比べて明らかにここが優れているということを説明できる人はいないと思います。
多少手が早くて、自分が不便だと思うことを自分のために得意な方法で対応した「普通の公務員」です。
ですが、索引を全国のケースワーカーが使ってくださったことで、優秀なケースワーカーが生まれ、そのケースワーカーに救われた住民が一人でもいるのであればそれは嬉しいことです。
私は既に生活保護の現場を離れています。本当であれば、私ではなくそんな優秀なケースワーカーが「スゴい公務員」だとしてこの場に何人も立って欲しいと思いますし、そうやって必死に目の前の仕事に力を注いでいるケースワーカー、地方公務員に光があたって欲しいと思います。
今回、ここに私を担ぎ上げていただいた推薦者の皆さん、評価していただいた審査員、協賛各社の皆さんに感謝します。担ぎ上げていただいた以上は、しっかりと道を作れるよう努力しますので、来年、再来年、その先にケースワーカーや福祉現場の方が、この場に立っていただけることを望んでいます。
今回は本当にありがとうございました。
と、まぁ本当はそんなことを受賞者コメントで話したかったのでした。
そして、一つでも普段通りのボケを入れて、「あぁ、やっぱり関西人やよなぁ」と思われたかったのですが、そんな余裕は一切なく。それと比べて、他の受賞者のコメント、振る舞いの立派なこと。
私と同年度の受賞になった8人のことをもっと知ってもらいたいので、ここで、本当にさらっとご紹介。
自称「はみ出し公務員」
ライトノベル『千歳くんはラムネ瓶のなか』(チラムネ)の聖地巡礼の仕掛け人……私と同じ香りがする。それをきちんと仕事に落とし込んで観光誘客、私がやりたい仕事、でもできない仕事をちゃんと「仕事」として組み立てている。格好いい。
福井駅前のビルで『スナックアフターファイブ』という場所を作って、市職員と気楽に話せる場造りをやっていたのも面白い。
……行くよ。必ず福井に。ニッポンごはん旅の「公務員グルメ旅」の取材に伺いますので、ぜひアテンドください!
行政は稼ぐことが苦手だから、民間の力を最大限に活かし行政は黒子に徹する。
今でこそ市民協働、公民連携という言葉は根付きつつありますが、日本初の公民連携条例を制定するなど、本当にこの分野のトップランナーとして後輩らにとんでもない財産を築いておられます。
今でも学んで、自身が理事長を務める「NPO法人自治経営」で全国にその勢いを加速させています。
「街へダイブ」する東さんの活動を見ていると、生涯現役、まだまだこれからも走れと言われているような気持ちになります。
COD
「ちょっと(C)おしゃべり(O)ディズニーランド(D)」……違う、だまされちゃダメだ。福井県知事特命の「チャレンジ応援ディレクター」、37歳で課長(相当)職になっている切れ者。
ちょっとどころではないお喋り達者で、福井の若者にとっては最高の窓口。
1年間で2,000枚の名刺を使い切るといい、自分自身の魅力を熟知し、それを福井のために最大限活用する。自分を輝かせる以上に、自分を窓口に相談してきたものを輝かせる。悔しいくらいに格好いい。
「チャレンジ応援を福井県の文化にしたい!」という言葉が嘘じゃないのは、彼を見ていたら分かる。
愛よ、これは。こういう人材を埋もれさせない福井県スゴすぎる。
建設会社から転職した技術畑の橋本さん。
業務の「お仕事」と私生活の「お志事」、世界遺産の知識ゼロで「富岡製糸場と絹産業遺産群」世界遺産登録と周辺環境整備に奔走し、年間来訪者数3万人増をきちんとまかなえる環境整備を行った「お仕事」、そして「お志事」として数々の資格取得に挑みそして自主研究グループ「人財育成研究会」やオンライン市役所などでドンドンと知識と経験をシェアしていく姿勢は後輩たちの目標になる存在です。
縁あって、表彰式前日に半日ご一緒させていただいてまち歩きしたのですが、本当に楽しい時間でした。
残念ながらご欠席でお会いできませんでしたが、広報コンクール日本一、県内のふるさと納税額1位の実績を持つ広報、デザインに関してのトップランナーとして、広報担当が憧れる存在です。
自身が住む本庄から、より良い仕事ができると北本に転職、そしてまた次へと、能動的に動き続ける。いつかお会いしたいなぁと本当に思いました。
[blogcard url=https://www.city.kitamoto.lg.jp/shisei/koho/koho/3/reiwa3koho/backnumber/index.html]
公務の関係でオンライン参加になった田中さん。
しっかりと市政50周年の壁紙で参加するあたり、なかなかやります。
コロナ禍で困窮世帯に支給された10万円の給付金。福岡県内で最も速く8割の世帯に支給した大野城市の中心にいたのが田中さん。
私もほんのわずかですが新型コロナで揺れ動く職場に席を置いているので、この凄さは理解できます。
何より「支払う世帯に同意や申請を取るより、いらない世帯の方が少ないんだからまず支給する」といった、仕事の本質を捉える力が圧倒的に優れていると感じました。
直接お会いできませんでしたが、またぜひお話させていただきたいです。
授賞式ではお隣に座らせていただいて、やけに私を持ち上げてくださるので、いい気になっちゃってこんな写真をパチリ。
昨年のNHKの朝ドラになった『おかえりモネ』の舞台となった登米市、そのシティプロモーション業務を担った小野寺さんは、自身の仕事を「120%黒子」と言い切りました。
シティープロモーション、観光行政といった分野をキラキラとした部署のように見ている私にとって、市役所の中で一番地味な業務という小野寺さんの存在は、これからの仕事に大切な指針を示してくれたように感じました。
「登米市のファンを増やしたい」と話す小野寺さん、私もファンになって、そして登米市に行きたくなりました。
「カイゼン」のトヨタがある愛知県豊田市、廣濱さんは市役所での業務改善の鬼です。
業務改善、DX推進と言葉だけが先行して、実際には動かない役所も多い中、実際に自分から動いて変えていく底知れないパワーに驚きます。ペーパレス化、業務効率を上げることに関してお話ししていると共感することしかなく、毎日毎日「KAIZEN通信」を庁内MLとして配信していると聞くと学び続けアウトプットし続ける姿にとんでもなく刺激を受けます。
ご家族で表彰式に参加されているのも素敵でした。
私を除く8名の受賞者はこんな方々でした。
それぞれのフィールドでとんでもない成果をあげていることに当然ながら目が行きますが、実際に会ってお話ししてみると根っこの部分でなんか同じ物を持っていることを感じます。
一つは、自分のいるフィールドに誠実であること。地方公務員であるからには異動だってあるし、自分の望んだ仕事につけるとは限りません。好きなように仕事をしている人でも、思う通りにいかないことなんて山ほど経験しています。ですが、この日あった受賞者の皆さんはとにかく自分が今立っているフィールドに誠実で、目の前に起きる仕事、現象をそのまま受け止めています。
「我々、変態だからさ」
会場でそんな言葉も出ましたが、外からは変態と言われていても、やっていることは至極まとも。職種も仕事も違っていても、この8人が仕事を入れ替えてもおそらく良い成果をだす気がします。
そしてもう一つが、自分を信じていること。
寺井CODのように自分自身が動き回って、人前に立って自分自身を看板に行政と市民、若者を繋ぐやり方も、小野寺さんのように常には表に見えなくても関わった人にはその功績は心に残るやり方も、橋本さんや廣濱さんのように自分の成果よりもそれを共有して広げていくやり方も、どれもが自分自身を(意識しているかどうかは別に)信じているからできることで、仕事や人と繋がっていく大本には自分や自分を構成するものへの愛があると感じました。
ここに立った「スゴい公務員」なんだけど、いやそうじゃなくて「公務員はすごい」って思えました。来年以降も、この賞が続いて様々な公務員に光があたればいいなと思います。
他の受賞者さんや過去の受賞者さん、協賛各社の皆さん、そして推薦者の皆さんと繋がることができて、本当に刺激的な時間を過ごすことができました。
受賞者の皆さん、そして当日ご一緒させていただいた皆さん、これからもどうぞ色々と繋がってやってください。もっといいことしましょう!
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