- 2018年5月27日
「広報はラブレター」日本一の行政広報マンが伝える「公務員のデザイン術」が凄い
[引用:埼玉県三芳町]ホームページのデザインも素晴らしい 埼玉県入間郡三芳町。埼玉県で最も南に位置する人口約3万8千人の……
こういうのは熱が冷めないうちに書かないと意味がないと思っているので、夜更かしして書くことにします。
ニューヨークヤンキースに所属していた松井秀喜氏は著書で「120%の結果が出てうまくいってもそれは意味がない。20%を欲張ったために、80%の結果しか出せないことだってある。最初から100%、自分の中で日頃から心掛けていることや備えを出し切ることを目標にしたほうがいい」と書いていました。
私は20代の頃、後輩に「101%の力で頑張ってみよう。1%の背伸びがきっと自分を強くする」と言っていたのですが、あまりそれが響いた後輩はいなかったように感じてます。
自分は無茶言うてるんかなぁと思っていたんですが、そんなことを私なんかよりも遙かに大きな声で、大真面目に、日本中の公務員に叫んでいる人がいます。
総務省(現在は神奈川県に出向中)の脇雅昭さん。
「公務員の志や能力が1%上がれば、日本は、世の中はもっと良くなる」
その言葉に心を揺さぶられる公務員がいます。中央官僚と地方公務員を結ぶ交流会「よんなな会」、東京ではすでに12回、累計で5,000人以上が参加しているこのイベントが、昨日、関西で初めて開催されました。
400名の公務員、100名の学生が集まった(主催者発表)このイベント、その熱量の一端でも伝わればと思い、当日レポです。
オープニングは一本の映像から。 外国人観光客が映した通勤サラリーマンの疲れた様子の映像から、参加者に問いかけます。
「何故、公務員に」
志を持って仕事をしていながら、目の前の仕事にすり減っている公務員は山ほどいます。
「公務員だからできるはず もっと多くの人を笑顔に」
そんな公務員を奮い立たせる言葉で映像は締められ、そして脇雅昭さんが登壇。 軽妙な語り口でありながら、その言葉の端々からあふれる熱さに、あっという間に参加者があてられてしまいます。
「よんなな会ってあんまりよく分からずに来ているひと!」
結構多くの方の手が上がります。
「よく分からないのに、ここに来ている。きっと誰か信頼できる人に教えてもらってここにやってきた。そんな『信頼の連鎖』が、目の前の仕事をちょっと工夫して頑張ってみようと思える仲間をつくることになればいいな。」
そんな言葉で「よんなな会」がスタートします。
大阪府四條畷市の東 修平市長をモデレーターに、京都府与謝野町・山添 藤真町長、北海道江差町・照井 誉之介町長、奈良県三宅町・森田 浩司町長、新潟県津南町・桑原 悠 町長が登場。
それぞれが首長になるきっかけを話していただいたあとに、それぞれのまちを本気で良くしようと奮闘していることをたっぷりと語っていただけました。
住民と一緒になってまちを良くしていく。そして、職員が前向きになって一緒にやっていく。色々と素敵な話があったのですが、その中でも特に私が響いたのが、
照井町長の「江差町(地方は)は日本のお荷物じゃない」という言葉。
自殺や虐待といった「不幸」がゼロのまちを目指してアクションプランにも書き込んでいると。
三宅町の森田町長からは、自分自身が50歳になった時のことを、未来を見据えて、当事者意識をもってやっていくことを考えて仕事をするということが大切だという言葉が。
森田町長は、「失敗する組織」を恐れないことを職員に求めていました。
質疑応答では、「職員と現場(市民)とどうつながっていけば良いか」「公務員を目指している者に『どんな思い』を持ってほしいと首長は思っているか」「行政から補助金を受ける方法は?」「チャレンジする職員にどこまでの失敗が許されるのか?」などの質問が出ました。
失敗について、「前向きにまちをより良くする挑戦であっての失敗であれば、それを怒る首長はいません。」という東市長の言葉にはそのほかの4人の首長も頷いておられました。
大阪での開催ということで吉本興業とのコラボレーションで、大阪市西区の住みます芸人のツートライブ、京都府京丹後市のきょうと半農半芸プロジェクトで活動されているせんのりきゅうさんが登場して、その活動を紹介。
敬老会や大阪市が進めている百歳体操、防災講座などの場で漫才を披露や司会をする中で、芸人だけじゃない体験ができ、地域への愛着も増えていると語るツートライブさん。
月の半分以上を道の駅で働いたり、農業に従事しているせんのりきゅうさんは、公民館で行われる婚活パーティの場にも参加して、場を和ませた結果、カップル成立率が高くなったといいます。
お祭りなどの場では、騒ぐ子どもらへの注意など、区役所の職員では言いにくい言葉も「笑い」にかぶせて入っていけたり、エンターテイメントの力で行政と協力できることはまだまだあるはずというお話でした。
2つの講演が終わったあとは、仲間を求める熱すぎる公務員の呼びかけ。
福井の『マエケン』は、国体が終わった後に大量に不要となる衣類のリユースについて、「どの県でも起こること」と呼びかけ。
兵庫県尼崎市の元漫才師公務員・江上さんは、関西初開催となる「公務員と語る、公務員を語る会 in 関西」への参加協力をボケ・ツッコミも挟みながら募集。
福岡からきたげんちゃんは発達障害をもつ子どもたちと仲間になる知育玩具について熱い思いを。
奈良市の高松さんは、「地域プロジェクトに取り組む方・これから取り組みたい方に出会いたい!」と、奈良市非公認キャラクターのリニー君というインパクトのある写真で呼びかけました。
公務員だけじゃなく、学生も「よんなな会」を北陸で開催したいと、決意を込めて話してくれました。
他にも強い思いを持った人たちの仲間募集が続きました。
盛りだくさんの講演を聞いたあとは交流会。 大工大のセミナールーム、そして会場の隣にあるヤンマーの本社ビル12階にある社員食堂「Premium Marché OSAKA」の2か所に分かれて、知った顔、知らない顔をつきあわせて会話の輪が広がります。
大規模な「飲み会」の楽しさを支えているのは、「逸品(一品)展開」という「よんなな会」のルール。 参加者それぞれが、自分たちが暮らす・勤める地域の逸品を持ち寄って、それを肴に知らない顔に話しかける最初のきっかけにします。
全国に名の知れた名物や、手土産になるお菓子やおつまみ、銘酒の数々。
関西開催らしいネタもあったり、
大阪大学が蔵元と仕込んだと協力したというお酒なんてものも。
私は前夜祭で好評だったのでこの日も大阪市の企業・味覚糖さんが阪急百貨店で展開されているグミ「コロロ」のチョコレートセレクションをお持ちさせていただきました。
「よんなな会」は全国から公務員が訪れるので、会で得る気持ちや人とのつながりだけじゃなく、せっかくなので同僚などへのお土産もと思い、阪急百貨店の地下にはコロロだけやなくて、限定品のお菓子やカップヌードルなどもあっておすすめですよ、とアピールしてきました。
参加者それぞれが、それぞれの思いで名刺を交わし、緩く、でも本気でつながっていく。 お酒も入って、さっきまで見知らぬ顔だった人が同じ仕事をしている他の自治体の職員だったり、隣の市で働く人だったり。
「今度、一緒にこれをやりましょう」と、気がつけば「よんなな会」から飛び出して新しい取組が見つかるところも現れます。
「よんなな会」で元気になった公務員が1%先の未来を見つけ、明日からまたそれぞれの地で元気に、住民が笑顔になれるような仕事をしていく。
そんな可能性を感じる交流会でした。
どうでしょう? 偶然、これを読んでいる公務員の方、興味がわきませんか?
次回の開催は2019年3月10日、東京丸ビルです。興味をもったあなたはぜひFacebookグループをチェックしてみてください。
一参加者として参加させていただきましたが、運営に携わっていただいた方々には本当に感謝の言葉を伝えたいです。
目一杯の笑顔で会を支えてくださった学生スタッフの皆様。
マジックも交え、前夜祭から開演前の時間を楽しませてくれた二人。
グラレコ(グラフィックレコーディング)で、講演会の内容を素晴らしく可視化してくださった学生さん。
キッズルームも用意されて、子ども連れでも安心して参加できる素敵な運営でした。
メイン会場となったホールの舞台を彩った熊本のCHIKAKENさんの「竹あかり」。「よんなな会」の趣旨に賛同して、日本をよくすることにつながる活動に参加する俺たちも『公務員』だ!という熱すぎる思いには本気で感動しました。
めちゃめちゃかっこいい映像を提供していただいている078さん
厚焼きたまごとポテトサラダが挟まれた絶品のサンドウィッチを提供してくださった喫茶ドリアンさんとたいちゃん。
社員食堂を交流会会場に無償提供してくださったというヤンマーさん。
MBSさんもらいよんチャンの花束を寄せてくださっていました。
たくさんの方が関わって、私も本当に元気に、また頑張ろうと思うことができました。
本当にありがとうございました。
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