- 2020年12月9日
生活保護通知・通達総索引2020、コロナ禍だからこそCWの力になりたい
ことし9月の生活保護の申請件数は1万8000件余りで、去年の同じ時期と比べてことし4月以来の増加となったことが厚生労働省……
毎年、毎年、更新を期待されます。
もちろん、それに応えるため今年も作りました。
生活保護通知・通達総索引2015
生活保護に携わるケースワーカー、査察指導員に必須の索引。iPhone6から6sに変わった位のマイナーヴァージョンアップに見えますが、「唯一変わったのは、その……」
生活保護に携わるケースワーカー、査察指導員はいつもいつも頭を抱えています。
身体や精神に障害を抱えていたり、認知症を患う高齢者だったり、DVが原因で住民票のない場所で暮らす母子世帯……ケースワーカー自身の人生の中で経験どころか想像したこともない難しい状態に置かれた被保護者に、ケースワーカーは助言、援助、指導しなければなりません。
生活保護法という法律に基づいて彼らを援助するケースワーカーが仕事をするのに必要なのが、「生活保護手帳」とその「別冊問答集」。
しかし、この2冊、「手帳」や「別冊」と呼んでいる割に分厚すぎます。
「生活手帳を読み込め」とも言われても、即応が求められる場面も多々あるこの仕事。
曖昧な常識や感覚で判断すること無く、法的根拠を意識して仕事をするために、根拠法令などをさっと見つけられたら……
この「生活保護通知・通達総索引」は、そんなケースワーカー、査察指導員の思いに応える「思いついた語句」から関連する通知・通達が生活保護手帳をはじめとする9の資料のどこに掲載されているかを一瞬で検索することが可能な索引です。
例えば、
「家出した息子が東京の○○警察署で保護された。迎えに行くので交通費を出して欲しい。」
という相談があれば、「家出」「引き取り」「移送費」を、
帝王切開で産まれた子どもが未熟児なのでそのまま入院になった場合に医療扶助や出産扶助の関係で悩んだら、「帝王切開」「出産」「未熟児」「入院・入所」などの項目から検索することで、
あ、「生活と福祉」誌の1967年12月号の20頁の相談室に「家出人の引き取りの際の移送費」について書かれてる! とか、異常分娩については別冊問答集の246頁の問7-127に問答があるんだな、ということが瞬時に分かってしまうという大変便利な代物です。<(`^´)>エッヘン。
昨年、2013年度版の公開以降に頂いた意見などを踏まえて、次のような改善を行いました。
生活保護手帳及び生活保護手帳別冊問答集に掲載された通知・通達等を最新版の2015年度版に更新しました。
また、その他の収録資料についても平成27年9月11日現在までに入手したデータに適宜更新しました。
これにより平成27年度の実施要領改正などにより新たに発出された問答や通達も検索できるようになりました。平成27年10月からの学習塾費用の収入認定除外など、最新の生活保護手帳に反映されていない通達などにも対応しています。
昨年度版から唯一変わったのは、索引のPDFファイルを開いたときの動作。
「なんだ、それだけかよ。」と思われる方もいるでしょうが、PCでこの索引を使っていらっしゃる方ならば、この変更が使い心地を高めていることが分かって頂けるはずです。
実用性にこだわって、見出し項目のフォントは昨年に引き続き、可読性の高い「フォントな」さんのロゴタイプゴシックを、使用させて頂いています。
また、「あいうえお」のインデックスにはFONTGRAPHIC.JPさんの「FGモダンゴシック」を使用させて頂きました。
どちらも本当に素晴らしいフォントです。ありがとうございます。
この総索引では、次の9の資料に掲載されている通知・通達などを索引化しています。
索引化している資料のうち、市販されていない資料については、大阪市、東京都、兵庫県、横浜市がそれぞれ作成したものですので、索引の編者からは提供できかねます。
それぞれの資料の提供については当該機関にお問い合わせください。
また、私が勤める大阪市以外の資料については、「私が手に入れたもの」は随時更新しますので、資料を追加して欲しい、更新して欲しいという方は、資料をお送り頂けると大変助かります。
この索引は編者が通常業務外で、余暇利用し個人的に作成した資料で大阪市の公式な資料ではありません。
また、生活保護の現場で働くケースワーカー、査察指導員などの実務者向けに作成した資料なので、無用なトラブルを避けるため、基本的には実務に携わっている方のみに配布を限定させていただいています。
部下のケースワーカーから、被保護者から質問されて、写真みたいに冷や汗書いていませんか。ウチは毎日のようにヒヤヒヤしながら仕事しています。
困っている人をサポートする仕事だからこそ、サポートする側も真剣に困っています。そんな困った現場で、少しでも助けになることができればと思って、この索引を日々更新しています。
今まで、1つの事例に対して法的根拠を掴むまで10分掛かっていたことが、この索引で1分になれば、残りの9分は困っている人へのサポートという本来の仕事に充てることができます。
絶対的な答えがある訳ではない仕事ですが、悩みを乗り越える一人一人のケースワーカー、査察指導員のそんな愚直な繰り返しが、きっと良い仕事に繋がってくるんだとウチは信じています。
総索引について、ご意見などがありましたらこの投稿へのコメントやfacebookでメッセージをお寄せください。
徳島県東部保健福祉局成見泰孝です。
御連絡ありがとうございました。
小生、定年まであと3年となり、このまま一SVとして公務員生活を終える所存でおりましたが、はからずも27年度の異動で、(内部異動ですが)生活保護業務から離れることとなってしまいました。
SV業務時の精神的重圧はなくなりましたが、一兵卒となって単純な事務のみ日々行う現在の仕事にモチベーションは大きく下がってしまいました。
さて、毎年度、貴兄作の「索引」には大変お世話になり厚く感謝を申し上げますとともに、その御労苦に対し深く敬意を表する次第でございます。
私は今でも、福祉の原点は救貧対策である生活保護制度と思っておりますし、これからも関心を持って制度を見守って参りたいと思っております。また、後輩にも「索引」を活用してもらいたいと思います。
そこで、お手数ですが、「2015版索引」を今回も御恵送いただきたいと存知ますので、どうかよろしくお願い申し上げます。