大阪・中之島を中心に「水都大阪フェス2012」が開催されています。
この催しは水の都・大阪の水辺を活かすため続けられてきた整備、町づくりをさらに進めるためのシンボルイベントとして2009年にスタートしました。
開催直前に、当時の橋下知事が府は手を引くと言い出すなど、 最初はゴタゴタとしたものですが、4年目になり冬の”光のルネサンス”と並んで注目される催しになっています。
10月13日から21日はチャレンジウィークとして、ワークショップやアートパフォーマンスが会場のあらゆるところで見ることができます。
特に今年は“つなぐプロジェクト”と題して、イベントの魅力を高めるアイデアを公募して45団体が色々な活動を行っています。その中には「ピクニック書道」や「チャンピオンが教えるモノポリー講座」「ごやねん ~囲碁やらへん?~」なんてものも。
と、いうことで、平日の午後、私がちょっとだけ体験してきた水都大阪フェス2012をご紹介。
この日は、地下鉄・京阪の天満橋駅からウォーキングをスタート。
“水都”という位ですから、八軒屋浜船着場から水上バスなども出ていますが、中之島をしっかりと歩いて楽しもうと思っていました。
天神橋を渡る途中から見えて来るのが、”花子”ちゃん。
「おおさかカンヴァス推進事業2010」で展示された作品が復活しています。
全長13mの巨大なこけしのバルーン。足下は足湯があったり、一緒に写真を撮るようにミニサイズの”花子”も用意されていたり、さっそく楽しませてくれます。
花子の前には芝生が広がっており、寝っ転がっているカップルや走り回っている子どもたちといった羨ましい微笑ましい風景が見られます。
そんな風景を切り取るように、大きな本が展示されています。
こちらの作品は、まちびらきから50周年を迎える千里ニュータウンのこれまでの出来事、都市計画の魅力を巨大な本に詰め込んだもの。
子どもが一生懸命に本を開いて読んでいたり、切り取られた窓を通して額縁のように写真を撮ってもらったりしています。
東西を繋ぐ高速道路の高架下にはケータリングカーが8台。サンドウィッチやパスタ、ホットドッグといった軽食を楽しむこともできます。
ランチ、軽食を楽しんだら、中之島バラ園へ。
ちょうどこの開催時期に合わせたかのように秋薔薇が咲き誇っています。
日本、フランス、イギリス、ドイツ……色々な国の色々な品種の薔薇を楽しむことができます。
ベンチに座って、バラ園全体を見渡すもよし、香りを楽しみながら一つ一つを花を愛でるもよし。個々の好みにそって楽しめます。
東西のバラ園を繋ぐばらぞの橋の側には、もう大阪の名物と言っても良いラバーダックが。
もちろん、ラバーダックくんと一緒に撮影を楽しんで下さい。
バラ園のトイレをつかった「中之島ホテル」などの作品を見つつ、水辺キャラバンの出店をからかって、大阪の名建築物・大阪市中央公会堂を過ぎて、今日は大阪府立中央図書館へ。
明治37年に第15代住友吉左衞門友純誌の寄付でつくられたギリシア神殿のような外観の素晴らしい建物。
期間中は谷澤紗和子さんの切り絵作品「ミンハメグリ」を観賞することができますが、建物内部の美しさにも目を見はります。
中央ホールの天井のステンドグラス、丸いドームと賢人の像、どこもかしこも写真を撮りたくなる素晴らしい建物です。
もの凄く駆け足で水都大阪フェス2012の作品群をつまみ食いしましたが、アート作品もパフォーマンスも、そして落ち着く風景もまだまだ一杯詰まっています。
写真も何枚か撮影しているのですが、ちょっとブログでは詰め込めないので、興味を持った方はこちらを見てやってください。
この水都大阪フェス2012、単なる集客イベントやんと思われる向きは当然あるのですが、私はそれ以上に大阪にとって大事な役割をもったイベントだと思っています。
この日、私は天満橋から淀屋橋までゆっくりと2時間かけて歩きました。
私と同じように、とは言いませんが”ラバーダックを見に”の目的でいらっしゃった方も、ちょっと足を伸ばして欲しいと思います。
バラ園の薔薇、東側の芝生、水際の風の心地よさ、 中央公会堂や中之島図書館の造りのすばらしさ、周辺の飲食店の美味しさ。今まで中之島に抱いてなかった印象をぜひ一つ持ち帰って欲しいのです。
大阪城やミナミの繁華街、USJのような分かり易い魅力ではありません。
ですが、持ち帰った印象が「大阪に住む」誇りになってくれるんじゃないかと考えています。
寒い冬を終えて、八軒屋浜船着き場から向かいの桜を眺めてみたり、
子どもをつれて芝生に寝転がってみたり、
仕事に疲れて薔薇の香りに感動してみたり、
水際を歩いて心をいやしてみたり、
そんな一つ一つは平凡かもしれませんが、そんな街の魅力を気付かせてくれる……水都大阪フェスはそんなイベントなんじゃないかと私は感じるのです。
“ラバーダックを見に”来てみて、住む・暮らす大阪の魅力に気付いてみませんか?
- 水都大阪フェス2012 公式ホームページ
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