- 2018年7月15日
「紙博2018 in Kyoto」が文具好きには神博だった
祇園祭の宵山に入った京都に行ってきました。河原町に着くと、浴衣姿の女性も見られて17日の山鉾巡行へと盛り上がっている感じ……
キングジム社のSHOT NOTE、使っていますでしょうか?
書いたメモをiPhoneで撮影、トリミングや補正をほとんどせずに簡易データベース化、Evernoteへの連携とiPhone使いの文具好きにはワクワクする商品で、ウチは販売開始日当日に購入したのですが、唯一どうしても納得できないことがありました。
サイズが独自規格なのです。
他社から販売されているメモ用紙はいわゆるA判、B判が基準になっているものが大半です。
有名所ではフランスのRHODIAなんかも特殊な判型の製品もありますが、定番商品はやはりA判が基準になっています。
もちろん、自社の製品を買って欲しいという気持ちは分かりますし、iPhoneの画面サイズに合わせたサイズというのも充分理解できるのですが……
ウチが一番使うサイズはRHODIAで言うとブロックロディア No.11、A7判のサイズのメモ帳です。YAMASAKI DESIGN WORKS カードホルダーに差し込んで、スーツのポケットに少々乱暴に入れて、仕事中にいつでもメモができるように持ち歩いています。
SHOT NOTEではSHOT NOTE Sが一番近いサイズになるのですが、どうしてもカードホルダーから1センチ近くはみ出てしまうのです。
SHOT NOTE Sをメモ単体で使うには良いのですが、これでは携帯するにはちょっと躊躇してしまいます。キングジム社の純正カバーはあるのですが、使い慣れたカバーを使いたいわけです。
そんな訳で、カバーを変えずにSHOT NOTEを使う方法を考えてみました。
SHOT NOTEは、四隅のマークと左下の「SHOT NOTE」のロゴがポイント。このマークを撮影することで四隅の位置を確定させ、トリミング補正をするわけです。
まずはこのマークの許容範囲を確かめてみます。
SHOT NOTEのLサイズをスキャナで取り込み、目一杯拡大。取り込んだ画像をIllustratorの下絵に、純正品にはないLサイズより大きいA4サイズでマーク部分のアウトラインをなぞり、よく似たフォントで「SHOT NOTE」のロゴ位置に重ねて、デザインした物を印刷してみます。
しかも、マークをピンク色に。マークから外れるところは撮影時にどう取り込まれるかを確かめるためあえてロゴを入れてみました。
印刷した自家製SHOT NOTEに手書きの文字と、No.と日付はちょっとラフめに書いて。手元にあったチケットを置いて、直接メモに書いたり印刷しない場合の取り込み状況を確かめます。
さて、撮影。
iPhoneアプリのSHOT NOTEで撮影してみると、思った以上に巧く取り込めました。
取り込んだ画像をよく見てみると、マークの色は関係なく、四隅のマークの外側も少しだけ取り込みされるようですね。大体四隅のマークの中にメモを書き込むイメージで良いようです。
これならば、四隅のマークを他のメモ用紙でも表示さえできればSHOT NOTEに取り込むことができます。そこで考えたのが、
の二つ。定規を作って、FRIXION COLORSでマーキングすることを考えたのですが、右上のマークは定規でそのまま作れないので耐久性などを考えて却下。
メモ用紙にかぶせる透明シートを作ることにしました。
自宅にあったOHPシート、さきほどつくったA4判のテンプレートを印刷。
さっそく机の側にあった演劇集団キャラメルボックス「夏への扉」のパンフにかぶせて撮影してみることにします。
……駄目ですね。四隅のマークをピンクにしたこともあって、地の色が白以外やと、地の色に負けてしまってマークを読み取ることができませんでした。
あと、四隅のマークに文字がかかると読み取ることができないようです。今回使ったようなパンフレットのような素材だと、結構端の方まで文字が入っていたりするので、作るのであればA4ノビで作らないといけないかもしれません。
マークを黒に変えて、再撮影。猫の写真が大きく写された側はやはり巧く取り込むことができませんでしたが、裏側の公演情報は巧く取り込むことができました。
ですが……取り込んだ画像をEvernoteに転送してみましたが、SHOT NOTEの画質は「高画質(1024×726pixel)」と「低画質(480×360pixel)」の2種類。高画質で取り込んではみたのですが、やっぱり文字がつぶれてしまっています。この辺りはちょっと悩ましいですね。確かに製品として販売されているLサイズはほぼA5サイズですので、Lサイズを取り込むのであれば文字はここまでつぶれないかもしれません。画質をあげれば保存に時間もかかりますし、容量も食いますからこの判断もあって良いと思うのですが、もう少しフレキシブルに対応して欲しいなぁと思ったりはしますね。
画面キャプチャを取ってみましたが、やっぱりちょっとA4はきつい感じです。
もう少しやり方を考えた方がよさそう。
さて、同様の方法で次は本命のA7サイズ対応を。OHPシートに印刷して、早速使ってみました。
お、ええやんと思ったのですが……こちらも問題点が。
特にA4サイズではそれほど汚れは気にならなかったのですが、A7のように小さなサイズになるとその汚れがそのまま画質の低下に繫がります。
OHPシートはちょっと繊細すぎて、残念ながらこのような用途には向かないですね。
翌日、ヨドバシカメラまでもう少し厚くて直接インクジェットプリンタで印刷できる透明なシートを探してみたものの、希望に合うような物はなし。
透明なラベルシートはたくさんあるんですけどね。仕方なく、次善の策として考えていたことをするため透明ラベルシートを購入(あ、マットタイプは駄目ですよ。)。ロフトでしっかりとしたコシのあるプラ板(0.5mm)を購入して帰りました。
透明ラベルシートに四隅のマークを印刷し、ラベルをプラ板に貼り付けます。
サイズはA7より若干長め。ちょうどSHOT NOTEのSサイズと同じくらいの長さに。メモにかぶせる用途なので、A7からはみ出る部分を手で持つためのスペースにしてデザインしてみました。
格子の文様が入っているのは透明ラベルシート(エーワン インクジェットプリンタラベル 29289)の「空気玉が残らない特殊構造」のため。うーん、そんなの無いラベルにした方が良かったかなと思いながらも、iPhoneでもフィルムを貼り付ける時に空気玉ができて綺麗に貼れないし……とちょっと逃げ気味の言い訳。
試作品をMnemosyneにかぶせて撮影してみると、いけます!。完璧にマークを読み取ってSHOT NOTEアプリにメモが取り込まれました。やはり若干格子の文様が見えたりするのですが、まぁまぁ許容範囲。気に入らなければ、つるつるのラベルシートを買ってきてもう一度作ればいいし。
あとは、四隅をテプラ用の角を丸めるはさみで切ったり、カッターで切ったプラ板の切り目を軽くやすりを掛けたりと微調整して完成しました。
個人的には大満足。これでSHOT NOTE Sサイズは、職場のデスク据え置きになりそうです。ブロックロディア No.11でもニーモシネ ノートパッド A7でも、残しておきたい時にパチリとすればSHOT NOTEアプリやEvernoteに残すことができます。
なによりこの透明シートなら、他の人が作った資料もSHOT NOTE化してデータ保存できます。A4ノビ~7まで作っておけばほとんど対応できるんじゃないかなぁ。
久々に気合いを入れて作ってみました。うんうん、頑張った頑張った。
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