4月から区役所の防災担当になりました。
防災というと地震や台風時のお仕事のイメージがありますが、そうで無いときにも心が落ち着かないことがあります。昨日はそんな日、実は食事会のお誘いがあったのですが、出勤の可能性があったので食事会はお断りして自宅で待機していました。
昨日の大阪の天気は雨。といっても、台風時のように大荒れじゃないので「出勤」といわれても「??」となる人も多いかもしれません。防災担当、災害の恐れがあると出勤になるので、今回は暴風警報が発令されると動員され災害対策本部の立ち上げなどに従事しなければなりません。
さて、そんな仕事を担当することになったワタクシ。
今までは、災害時の備えといっても気象庁のサイトをチェックするくらいだったのですが、仕事となるとそうもいきません。さらに、こういうことに関してはできる限り「自身の手間を省く」ことを最重要視しているので、可能な限り通知などを自動化したいと思って色々と手段を模索してみることにしました。
同じような仕事についている人や、そうじゃない人にもなんらか参考になれば。
と、「もっとこういう方法がある」と同業者に教えていただけると本当に助かります。
「大阪市防災アプリ」は入れておいてください
まずは基本から。私の勤める大阪市では「大阪市防災アプリ」を配信しています。
このアプリ、配信当初は「単なるリンク集やし、スマホの表示に最適化されてへんやん」と思っていたのですが、現在のver1.20では大阪市に住んでおられる方はスマホにダウンロードしておいていただいた方が良いとお勧めできるくらいのアプリになっています。
気象庁からの気象警報だけでなく、普段は必要ないけど実際に災害に遭ってしまった時にこそ役立つリンクや機能がひとまとめにされています。内閣府(防災情報)や国土交通省のTwitterなどをフォローすることなくチェックできるようリンクを用意してあったり、J-anpi(安否情報まとめて検索)に簡単に安否情報を登録できたり、閉じ込められてしまった時に最大音量で音を鳴らす防災・防犯ふえの機能が用意されていたり、家族などに現在地の地図リンク付きで同報メールを送れたりする機能はかゆいところに手が届く感じがします。
そんな中でも、特に良いのが防災マップの機能でしょうか。現在地から近い避難場所などを検索して避難経路も表示することができ、浸水想定も地図に重ねて表示することができます。自宅近くの地図データを保存しておけば、オフラインの状態であっても心配いりません。
ぜひダウンロードしておくことをお勧めします。
スマホの通知に気付かない
さて、ここからが今回の本題。
「大阪市防災アプリ」、それなりに使えるアプリなんですが、防災担当の仕事で使うには問題点が……
実はこのアプリ、配信開始当初からインストールしているんですが気象情報などの通知を、発信と同時に気付いたことがほとんどありません。
いや、アプリが悪いわけじゃないんです。そもそもスマホの通知機能が根本的に役に立たないんですよね。
スマホの着信などの音量って仕事中に大きな音を立てるわけにはいかないので絞っていることも多く、一度設定するとそのままということが多いです。
あと、不思議とスマホのバイブレーションは弱くて、ポケットにスマホを入れていると震えていることに気付かないことが多いです。昔使っていたガラケーは気付いたんですけどねぇ、構造上の問題かしらん。
あと、スマホにアプリを入れればいれるほど、無駄な通知が多くて、通常の通知音だと重要な通知かどうか分かりません。
と、言うわけで、少しでも大事な通知に気付くようになんとか工夫してみます。
IFTTTとmyThingsを使って通知に気付く仕組みを作る
大事な通知に気付く方法として思いついたのが、
- 通知音を標準のものと異なる設定に変えられるLINEで受信して、「音の違い」で気付かせる
- ほぼ常時腕につけているFitbitにメッセージを受信させ、「腕へのバイブ」で気付かせる
の二つ。「大阪市防災アプリ」の通知をLINEやFitbitに飛ばせればいいのですが、当然そんなことはできないので、ここでお世話になるのが複数のアプリを連動させる自動化アプリ。IFTTTとmyThingsという自動化アプリを使ってこのプランを実現させます。
自動化アプリってなに? という方に簡単に説明すると「○○したら、△△してください」ということを仲立ちするアプリです。今回で言えば、○○の部分が気象情報などの受信で、LINEやFitbitに受信させることが△△の部分になります。
Yahoo!防災速報→myThings→LINE
IFTTTは海外サービスなので、日本で出される災害速報を使えるのはYahoo!が運営するmyThingsのみ。そこで、Yahoo!防災速報のサービスで「大阪市天王寺区に暴風警報が発令された」「大阪府で震度4以上の地震が発生した」ら、自身のLINEにその旨のメッセージを送るという組み合わせを作成。
LINEの通知サウンドを標準の通知音(Notification)以外のものに設定しておけば、メッセージの受信時に他のアプリとは違う音でLINEにメッセージが届いていることに気付きやすくなります。……ホントは、誰からの着信かごとにこの通知音を変えられればベストなんですけどね。
Gmail→IFTTT→FacebookMessenger→Fitbit
通知音を変えたからといっても、やっぱり音量が小さければ気付きにくいもの。アクティブトラッカーとしてほぼ常時利用しているFitbitのバイブ機能で通知する方が多分気付きやすいはず。
FitbitはIFTTTもmyThingsも対応しているのですが、Fitbit自体が直接メッセージを受信する機能がないので、さらにサービスを一つ挟む必要があります。Fitbitは電話の着信時やメッセンジャーアプリにメッセージが届いたときにバイブ機能でお知らせする機能があるので、「市に届け出ているプライベートなメールアカウントに危機管理室からメールが届いた」ときに、FacebookMessengerにメールの内容を送信する(=Fitbitのバイブ機能でそれを通知する)という組み合わせを作成。
FacebookMessengerを経由した通知は以前「スマホのバッテリーが15%になったら、充電を促すメッセージを通知」する組み合わせで動作を確認しているので巧く行くはず。
とはいえ、危機管理室からのメールは注意報でも届くので必要の無いときも通知がくるのか……うーん。
と、まぁこんな感じで2つの組み合わせを作ってみました。
今回は暴風警報が発令されなかったので、実際にそれが役に立つか、どれが一番気付きやすいか分かるのはその時になってから(一応テストはしてますが)なのですが、防災担当ルーキーの試みということで。
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