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乱読・雑読

  • 2015年5月24日
  • 2015年5月24日

柄刀一「御手洗潔対シャーロック・ホームズ」時代を超えるパスティーシュ小説

シャーロック・ホームズは”現代”によみがえり、彼の地で御手洗潔とあいまみえた。御手洗と石岡の目前で方向と巨大な足跡を残していった巨人、ホームズとワトスンのいる二階の窓から覗いていた巨人、そして屋根の上に載せられていた死体……。不可解で巨大な謎が押し寄せるなか、御手洗とホームズ […]

  • 2015年4月26日

二階堂黎人「クロノ・モザイク」

中学生の上条友介は突然、時間を飛び越える現象に見舞われるようになる。五年後に恋人の菱村美沙緒が惨殺されることを知った友介は、現在と未来を行き来しながら、恐怖の運命を変えるべく知力と体力の限りを尽くす。 本格推理小説の書き手である著者がタイムトラベル物に挑んだ作品。 導入部から、中学生の上条が未来に跳 […]

  • 2015年3月25日
  • 2015年3月26日

乙一「箱庭図書館」小説再生工場から生まれた秀作短編集

乙一さんの作品は、なんとはなしに避けていたのですが、オムニバス短編集で「Calling you」を読んでグッときて、本屋で平積みされていたこちらの作品を手に取りました。 【物語を紡ぐ町】で、ときに切なく、とくに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春……乙一の魅力 […]

  • 2015年3月11日
  • 2015年3月13日

大崎梢「スノーフレイク」

「配達あかずきん」や『成風堂書店事件メモ』シリーズなどの作品が好きな大崎梢さんの作品。“スノーフレイク”という言葉の響きに惹かれて、一気に読了。 函館に住む高校三年生の真乃。東京の大学に進学が決まった彼女の前に、小学生のときに死んでしまった幼なじみ・速人によく似た青年が現れた […]

  • 2015年2月6日
  • 2015年2月8日

柏木ハルコ「健康で文化的な最低限度の生活」第2集 CWの苦悩と失敗とホンの少しの幸せと

昨年、私の同業者で話題になりました新人ケースワーカーの奮闘を描いた漫画の第2集。宝島社の「この漫画がすごい!2015」のオトコ編第10位になったとのこと(個人的には、オトコ編とオンナ編に分ける必要性を感じないけど……)。 第1集で東京都東区の東部福祉事務所に新人ケースワーカーとして配属された義経えみ […]

  • 2015年1月18日

雨隠ギド「甘々と稲妻」いちいち美味そうでこれが困る

中学生の娘と会話するきっかけは様々ですが、比較的スムースに会話できるのは本の話題。以前から、私の本棚から漫画を中心に取っていっては色々と読んでいて、意外と好みも似ていることが分かってきました。まぁ、親子だしね。 スマホの無料アプリ「漫画ボックス」も親子で読んでいます。どの作品も連載を少しずつ読んでい […]

  • 2015年1月17日

三上延「ビブリア古書堂の事件手帖6」:太宰治の古書を巡る因縁話

累計600万部を超えて販売されている最近のライトノベルとしてはかなりのヒット。2013年1~3月期に剛力彩芽さんを栞子役でテレビドラマ化して、以降、珈琲やら和菓子やらなんやかんやと「○○+日常の謎系ミステリ」が粗造、乱造されたという、良い意味でも悪い意味でも影響力の強い作品の最新刊です。 テレビドラ […]

  • 2014年12月11日

法条遙「リライト」イヤSFなタイムパラドックス作品

「イヤミス」って知っていますでしょうか?一時期、ちょっと話題になったバズワードで「読んだ後にイヤな気分になるミステリ」のこと。映画化もされた湊かなえさんの「告白」なんかが有名ですが、個人的にはイヤミスと聞くと、米沢穂信さんの「ボトルネック」の読後感は最悪だったなぁと思い出します。 今回、レビューした […]