観劇雑記:キャラメルボックス「雨と夢のあとに」

infoこの記事は2013年8月24日に書いたものです。
現在とは紹介させていただいている内容が異なる可能性がありますのでご注意ください。

http://www.caramelbox.com/stage/ameyume2013/演劇集団キャラメルボックスのサマーツアー「雨と夢のあとに」を観劇してきました。

「雨と夢のあとに」は柳美里さん原作の同名小説を、2005年にテレビドラマ化。その時に脚本を担当したのが、キャラメルボックスの成井豊さんと真柴あずきさんでした。
翌2006年に福田麻由子さんが主演で舞台化され、今回がそれ以来の再演になります。

初演の舞台も観劇しているのですが、実は個人的には「初めて芝居を観て涙を流した」「初めて同一公演で複数ステージを観劇した」「この作品を観てCSC(キャラメルボックスサポーターズクラブ)に加入した」という記念すべき作品でして、再演が決まったときから楽しみで楽しみで。

金曜日の夜に、仕事を終えてサクッと京橋へと向かったのでした。

桜井雨は、中学2年の女の子。幼い頃に母を亡くし、今はジャズベーシストの父・朝晴と二人で暮らしている。
朝晴は蝶の収集が趣味で、幻の蝶と呼ばれるコウトウキシタアゲハを捕まえるために、台湾に行く。
森の中で、ついに幻の蝶を発見! ところが、捕まえたと思った直後に、穴に落ちてしまう。

数日後、朝晴は無事に帰国。心配していた雨は、涙を流して喜んだ。
が、朝晴の姿は雨にしか見えなかった。朝晴は自分の体を穴の底に置いてきた。魂だけが戻ってきたのだ。
もう一度、雨に会いたくて……。
公演情報/ストーリーより”

物語はキャラメルボックスお得意のゴーストストーリー。
幽霊になってしまった朝晴(ともはる)が、娘の雨と過ごす最後の10日間を爽やかな涙と共に描きます。

原作の小説はかなりホラー色の強い作品で、舞台版はTVドラマ版(1時間×10話)のエッセンスを徹底的に絞って2時間にした作品というイメージ。

初演(2006年)のパンフと並べて

初演(2006年)のパンフと並べて

2006年の初演では当時11歳の福田麻由子さんが演じた娘の「雨」役を、今回は中学2年生の吉田理琴さんが演じています。

初演の朝晴(岡田達也さん)と雨(福田麻由子さん)のあまりにも素敵な親娘っぷりに、他のキャストでの再演なんか考えられないっ! とまで思っていた事もあったのですが……いやいや、今回の朝晴(大内厚雄さん)と雨(吉田理琴さん)の親娘関係も素敵です。

福田麻由子さんは大人びたクールな雰囲気でダメな父親を支える雨でしたが、吉田理琴さんが演じる雨は等身大の中学2年生で父親との距離が物凄く近く感じられます。
父親にかける言葉は初演のものとほとんど変わっていないはずなのに、その一言一言にゾクゾクします。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=DnTweRQ92c0[/youtube]

初演と同じ役で参加されている岡内美喜子さん(暁子役)、楠見薫さん(霧子役)、三浦剛さん(高柴役)の3人は、初演時とは違うアプローチだったり、より深く表現しようとしているのが見えて分かります。
特に暁子さんは、登場人物の中でも感情の振れ幅が大きい役なので、初演時には無理があるかもと思っていたのですが、ちょっとした仕草、目線で後半部分への説得力がより増したように感じました。

暁子さんが雨から花束をもらって、それを見ているシーンなんかは好きやなぁ。

物語の後半は、近づく朝晴との別れに何度も胸が押しつぶされそうになります。
涙腺決壊を防ごうと努力するのですが、やっぱりダメでした。

朝晴の父母への告白と父の言葉に。
霧子さんのモンゴリアンチョップに。
マリアへのお礼に。
早川や北斗との別れに。
そして、雨の「知ってたよ」の一言と、朝晴の「頑張れ」に。

どのタイミングで、どんな台詞が来るのか分かっていても一人一人の”思い”にやられてしまいました。

今回のCSC来場記念品は「雨夢」にちなんで飴ちゃん

今回のCSC来場記念品は「雨夢」にちなんで飴ちゃん

初演時には連れて行けなかった娘は、初演の雨と同じ小学6年生になりました。
明後日の千秋楽には娘と観劇の予定。娘はどう感じてくれるのかかなり楽しみです。

 

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があ

大阪生まれ・育ち・勤めの闘う(?)公務員。 一般事務職で採用されたのに、今や福祉職だと勘違いしている人が大多数。濃い顔付きから沖縄人やらアラブ人やら間違える人大多数。違う、違うんだよ-